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【人財育成論13回】テレワークが進まない理由
テレワーク実施率、過去最低・・・・日本生産性本部の調査によると、テレワークの実施率は16.2%とのこと。「第10回 働く人の意識に関する調査」によると
・100名以下:10.4%
・101名~1000名以下:17.6%
・1001名以上:27.9%
だそうだ。
この数字をどう見るか?
大きな企業はテレワークが進んでいることは確かである。しかし、2020年5月の50%と比較すると低下していることも確かである。
年代別に見ると
・40代以上の実施率 17.4%
・20代は12%
となっている。なかなか若い人が進まないようだ。これには、若い人へのOJT、管理思考があるのだろう。管理思考と言うのは「自由にさせるとサボるだろう」という経営者目線の考えである。
この調査、仕事の効率の向上について、その効率向上を聞いた設問もある。
・効率が上がった:18.2%
・やや上がった:43.9%
・合計:62.1%
ということで、能率は高まる実感があるようだ。
テレワークの功罪
経験上、テレワークが多い人間だが、やはり孤独なのが苦手な人はつらいだろうと思う。しかし、人間関係が煩わしい人にはテレワークは嬉しいと思う。いったん整理してみよう。
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業界や人によってテレワークが効果があるのか、はそれぞれに差異があるが、テレワークが素晴らしい面もある。テレワークだと顔が見えない、会社にこい!と言うのもいいが、大事のは「業績への貢献」である。仕事のやりやすさ、スタイルなど個人の自由を存置長する多様性が求められているのでもある。
テレワークが進まない理由
チーム間のコミニケ―ションがとれない、部下指導がうまくいかない、人事評価が難しいなどが問題として挙げられ、せっかくのテレワークをしたのに、やめてしまった企業も見受けられる。
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しかし、こうした問題は簡単に解決できる。人事評価を印象論ではなくアウトプット志向に重点をおけばいいし、部下指導もオンラインでやればいい。他に聞かれないので実直なMTGができるだろう。テレワークはプライバシーも保たれるし、仕事との距離や上司部下との距離のおき方などを見直すいい機会になる。
とはいえ、経営層、50歳以上のおじさん・おばさんにとっては
・家だと居場所がない
・家だと部下の仕事ぶりが見えない
・部下を指導したり、見える形で存在意義を保ちたい(無意識的にも)
・調整業務がめんどくさい
・外にいったり、出張できない
というのも事実であろう。
企業がそれぞれ、経営層の感情ではなく、どうやったら成果が出るのか、という観点から分析してみるべきだろう。
今後の「人的資本」の活かし方を考えるとテレワークは、最低でも週2日以上は認めた方がよいと思う。
また、今後メタバースやデジタル環境が今より進行するのは当たり前。その状況に今から適応することをお勧めする。
社畜の時代から、多様な自立した独創的な人材の時代へ、人的資本の面からもテレワークを進めないとと思うのは僕だけではないはずだ。