偉い人にどれだけ支払ってる?~【解説】人的資本可視化指針(第29回:KPIシリーズ)
人的資本KPI。ISO30414のコスト関連3回目です。ISO30414では平均給与、報酬比率が推奨されています。ISOの文章をよく読むとはRatio of the average salary and remuneration、という定義になります。「平均給与や報酬の比率」ということになります。
全従業員の総給与額のうち、従業員の特定のカテゴリー層の平均給与・報酬、そしてそれがどれだけ占めるかといった「割合」になります。企業が、職種や階層にかかわらず公平な待遇を提供しているかを測る指標になります。
計算式としては、全従業員の平均報酬総額/あるカテゴリー層の年間報酬総額、となります。
あるカテゴリーとは、たとえば、企業の最高幹部が該当します。この指標によって、組織が機会均等についての施策を導入しているかどうかが理解できます。
評価は?
評価は「〇」です。
やはり、企業経営幹部の報酬についてはある程度オープンにして、過剰な競争志向やあまりにも格差が開きすぎていることについては企業の体質・過去・性格からみて考える必要があるからです。経営幹部と一般社員との「格差」が開きすぎると「分断」につながってしまう。権威主義王国のような感じになるし、平社員は上になりたいがために競争が激化し、足の引っ張り合いなどが生じかねない。
最近の傾向として、企業経営者と従業員の報酬格差は拡大傾向であるのが世界でも問題視されています。アメリカは最大5000倍!(日本は170倍)だそうですから・・・。
それではまた。
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