Jumpei

一橋大学経済学部4年生。経済とビットコインとお金とPythonと生物とゲームに興味があります。

Jumpei

一橋大学経済学部4年生。経済とビットコインとお金とPythonと生物とゲームに興味があります。

マガジン

  • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄

    ブロックチェーン技術について、割と詳しめに解説しているシリーズです。

  • BOOKS

    僕が読んだ本の概要・要約・感想をまとめたノートをまとめたマガジンです。

最近の記事

ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#10 コンセンサス・アルゴリズム編3

昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第10回目になります。 第9回目はこちら シリーズ全体はこちら 今回はビットコインで採用されているコンセンサス・アルゴリズムであるプルーフ・オブ・ワーク(PoW)の本質について解説していきます。 プルーフ・オブ・ワーク(PoW)の本質ここまでこのシリーズを読んで頂いた方はおわかりいただけると思いますが、ブロックチェーンではメインチェーンのみが正当な

    • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#9 コンセンサス・アルゴリズム編2

      昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第9回目になります。 第8回目はこちら シリーズ全体はこちら マイニングのインセンティブ ブロックをチェーン状につなげることで、分散ネットワーク上のノード全員が同じ帳簿を共有することができるようになりました。 しかしここで以下のような疑問が生まれます。 「ルールを定めたのはいいけど、それを実行してくれる人はいるのか?」 これまでの説明によると、

      • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#8 コンセンサス・アルゴリズム編1

        昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第8回目になります。 第7回目はこちら シリーズ全体はこちら 今回からはブロックチェーンの真髄であるコンセンサス・アルゴリズムについての解説に入っていきます。 ルールの必要性私たちは「頭の中でトラストレス(分散型)なデジタル通貨システムを構築する」ことを通じてブロックチェーンとは何たるかを理解するということを目的にここまで話を進めてきました。 今

        • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#7 暗号技術編3 ECDSA

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第7回目になります。 第6回目はこちら シリーズ全体はこちら 前回、前々回とブロックチェーンに使われる暗号技術の概要と仕組みについて説明しました。今回はより詳しく知りたい方のために楕円曲線暗号について解説したいと思います。 私は特に数学に精通した者ではないので、詳細な説明は期待しないでください。厳密に知りたい方は以下のようなブログを参考にしてみてく

        • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#10 コンセンサス・アルゴリズム編3

        • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#9 コンセンサス・アルゴリズム編2

        • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#8 コンセンサス・アルゴリズム編1

        • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#7 暗号技術編3 ECDSA

        マガジン

        • ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄
          10本
        • BOOKS
          8本

        記事

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#6 暗号技術編2 電子署名

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第6回目になります。 第5回目はこちら シリーズ全体はこちら 前回はP2P通信によって実現した分散ネットワーク上にデジタル通貨システムを構築するにあたり暗号技術が必要であることを説明し、その基本的な部分(ハッシュ関数、電子署名の概要)を説明しました。 今回は実際に電子署名がどのようにブロックチェーンに適用されているのかを解説していきます。 ブロッ

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#6 暗号技術編2 電子署名

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#5 暗号技術編1 ハッシュ関数・電子署名

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第5回目になります。 第4回目はこちら シリーズ全体はこちら 前回から「頭の中でトラストレスなデジタル通貨システムを構築してみよう」というテーマのもとブロックチェーンを構成する主要技術についての解説を進めています。そして、前回の記事ではネットワークを支えるP2P技術について説明し、全てのノードが平等に繋がる分散型のネットワークを構築することができまし

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#5 暗号技術編1 ハッシュ関数・電子署名

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#4 P2P通信

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第4回目になります。 第3回目はこちら シリーズ全体はこちら 前回までの記事を通じて、ブロックチェーンの概要や大まかな仕組み、メリット等の外枠の部分を理解していただけたかと思います。今後の記事ではより詳しく「なぜブロックチェーンという仕組みが成り立つのか」に焦点をあてて解説していきます。 さて、以前の記事でブロックチェーンは以下の3つの技術と仕組み

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#4 P2P通信

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#3 ブロックチェーンのメリット

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第3回目になります。 第2回目はこちら シリーズ全体はこちら ブロックチェーンのメリット前回の記事で「ブロックチェーンでは、ネットワークを構成するみんなで取引を記録しているから、たとえ相手が信用できなかったとしても銀行と同じように安心して取引を行うことができる」と説明しました。 しかし、よくよく考えてみれば「銀行があるんだから、そんな取引は初めから

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#3 ブロックチェーンのメリット

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#2 ブロックチェーンの全体像

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していくシリーズの第2回目になります。 第1回目はこちら シリーズ全体はこちら ブロックチェーンの全体像をイメージするさて、ビットコインについての前提知識と、ブロックチェーンとビットコインとの関わりを理解していただけたところで、本題のブロックチェーンについて触れていきます。 「ブロックチェーンが実現した分散型台帳技術によって、自律分散型のデジタル通貨システムが誕生し

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#2 ブロックチェーンの全体像

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#1

          昨今話題のブロックチェーン技術について、その概要と詳細な仕組みを10 回くらいの連載を通じて詳しめに解説していきます。 シリーズ全体はこちら ブロックチェーンを知るためにビットコインを知るいきなりですが、皆さんビットコインをご存知ですか? 「いや、ビットコインじゃなくてブロックチェーンが知りたいんですけど!」 その気持ちはよくわかります。しかし、ビットコインとブロックチェーンは密接にかかわっているものであり、ビットコインを知ることはブロックチェーンを知ることにも繋がり

          ビットコインに学ぶブロックチェーンの真髄#1

          『Who Gets What and Why マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学』の書評

          『Who Gets What and Why マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学』(アルビン・E・ロス、櫻井祐子訳、日本経済新聞出版)についての簡単な書評です。    本書は経済学の比較的新しい分野であるマーケットデザインの社会実装について説明している本である。著者はスタンフォード大学経済学部教授でノーベル経済学賞を受賞したアルビン・E・ロス(Alvin E. Roth)氏であり、本書中にはロス氏によるマーケットデザインの応用事例が多数紹介されている。

          『Who Gets What and Why マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学』の書評

          『繁栄』要約

          『繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史』(マット・リドレー 、早川書房)についてのかなりちゃんとした要約です。ざっくり説明すると、人類が誕生してから現在の繁栄に至るまでを「交換と専門化」という経済的側面から紐解いていく本です。終盤では現在から未来にかけての人類のあり方が述べられており、結論としては「将来の環境問題とか貧困とか経済問題についてもっと楽観的に捉えようよ」という著者のスタンスが示されています。 第1章 より良い今日 ―前例なき現在― 前提として、昔の生活に比べ

          『繁栄』要約

          初めてのWebアプリケーション作成

          自分はPythonを学び始めて3か月くらいになるプログラミング初心者です。今回、初めて一からWebアプリを作ってみたので、その詳細と感想をここに書きたいと思います。 参考までに自分の学習状況を説明します。主にPyQというオンライン学習サービスを使ってPythonの基礎からDjangoを使ったWebアプリの作り方まで一通り学びました。さらに、DjangoGirlsというサイトを使って自分でWebアプリを作る方法を学びました。書籍は『みんなのPython』を辞書的に使っています

          初めてのWebアプリケーション作成

          『幸せな未来は「ゲーム」が創る』内容まとめ

          『幸せな未来は「ゲーム」が創る』 Jane McGonigal(原題『Reality is broken』)について どんな本か 現実世界にゲームを応用することでもっと生きやすい世の中が作れるということを語る本。三部構成となっている。 第一部「なぜゲームは人を幸せにするのか」では、ゲームに必要な要素を分析し、それらがどう人間の幸福に影響しているかを解説。 第二部「現実を作り変える」では、第一部で分析した結果を応用し、現実世界の退屈な作業や仕事にもゲーム性を取り入れるこ

          『幸せな未来は「ゲーム」が創る』内容まとめ

          『生物と無生物のあいだ』

          『生物と無生物のあいだ』(福岡伸一)について紹介&感想 どんな本か 生物学者が、生命の定義とはなんなのかを改めて検討する本。DNAの複製機能やタンパク質の構造に秘められた機能など、生命の構造美をひしひしと感じさせられる。とはいえ、中身はゴリゴリの学術書というわけでは全くなく、専門的な解説の合間にその事柄に関する歴史的経緯や自身の研究体験などが展開されるため、生物学を知らない人でも比較的とっつきやすい。内容的にはやや専門的な部分まで踏み込んでいるため、ある程度生物学について知

          『生物と無生物のあいだ』

          ホモ・デウス(上) まとめと要約

          『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来(上)』(ユヴァル・ノア・ハラリ)の簡単なまとめと要約です。ハラリは歴史学者であり、『サピエンス全史』の著者でもあります。本書は「人類とは何なのか?」「人類はこれからどういう方向に向かっていくべき(でない)か?」ということが書かれています。 とても簡単にまとめると…・人類は今後、不死・幸福・神性を求めるようになる。 ・科学革命により人間至上主義という宗教が確立した。 ・人間と他の動物の違いは「柔軟な協力ができるか否か」である。

          ホモ・デウス(上) まとめと要約