CEATEC振り返り
私は制御、機械学習、最適化をテーマとして研究しています。そんな私なりに、CEATECにて面白いと思ったブースを挙げていきます。
NEXCO中日本
光ファイバをセンサーとして使って道路上の状況を調べるとのこと。通ってきた光を見ると、光ファイバーに振動が加わっているかどうかが分かるらしいです。専門じゃないので詳しいことはよく分かりませんが…。光ファイバにそんな能力があるんですね😳面白い
SHARP
ネットワークから切断されたSHARP製品?を数えることで、災害時に被害の大きそうな地域をいち早く推定する試みとのこと。で、実際に起きた大きめの地震で実証してみたところ、自治体や政府機関が出す情報よりも早くて正確だったみたいです。こういう、機転の利かせたアイデア好きです。
LocationMind
GPSのなりすましを対策する技術。GPSになりすまし問題があることを初めて知りました。確かに、GPSを活用したサービスや機械が増えていく中、GPSのセキュリティ問題はちゃんとしなければなりませんね。
株式会社commissure
体の動かし方を言葉じゃなくて刺激?でフィードバックすることで直接理解を促すとのこと。スポーツを教えるのに使われています。テコンドーの体の動かし方を教えるのに使った事例が紹介されていました。システムを表す図にフィードバックループを表すブロック線図のようなものがあって、つい引き寄せられました笑
いいですねこれ!僕もこれにスポーツ教えてもらいたい!!
アレックス
電子ブザーから声が出るようにするチップを作ったり、色んな物をスピーカーにしちゃう振動機を作ってる謎の企業です。
この技術により、例えば体温計が体温を音声で知らせてくれるようになったりと、普通のスピーカーを取り付けるのが難しい機械に対して、音の表現力を上げることができます。
目の付けどころが面白いなーと思いました。
有限会社モリプラ
排泄周りのお世話を自動化する介護ベッド。高齢化が進む中、介護の労力と社会保障費を改善しうる、大変重要な製品だと思います。
特に真新しい技術とかはないし、製品も映えない地味な感じでしたが、今回の展示会の中では、社会で1番必要とされてるものなんじゃないかと思います。個人的には今日1番の展示でした。
Preferred Networks
日本語対応LLMも作っている、今最もギークでアツい(と個人的に思っている)企業です。
複雑な言葉をちゃんと順序立てて行動してくれます。僕もこれとよく似た研究をしていることもあり、どうやって作られているかは大体分かります。でも、ちゃんと安定したロボットをしっかり作れているのは凄いです。僕なんていくら頑張っても理論止まりで、ロボットなんてこれっぽっちも作れません。企業の強みを思い知らされます。
ただ、僕がカチャカで遊んでみた限り、僕の研究でできることはカチャカではできず、カチャカでできることは僕の研究ではできないみたいです。そんな相補性があるので、今後もしも手に入る機会があったら、僕の研究を融合して、カチャカを拡張してみたいですね。
AI Booster
「実在する"AI"に出会おう。」というキャッチコピーで、ちょっと変わったAIサービスを提供しています。
というのも、アイドルの会話内容などを学習して、本人っぽい受け答えや音声合成ができる会話AIを作るそうです。それをアイドルのファン達に提供するというものです。
ただ、AIと話しているだけだとちょっと虚しいので、良い会話ができている、などという一定の条件を満たせば、本物のアイドルが現れる仕様になっているそうです。
最近のAI技術を使ってファンサービスの大量生産態勢を整えるとかいう、これまでにない奇抜な試みです。
LIXIL
ビルなどの中に設置する共用トイレを設計するサービスがありました。トイレの数や動線の確保など、様々な方面で考慮した、最も良いトイレのレイアウトを提案します。
これ、最適化やんけ…!僕も研究で少しだけ扱っているので、よく知っている分野です。最適化をトイレに使うというのは面白いですね。コンピュータが、あーでもないこーでもないと、トイレの配置を試行錯誤している様子が見られるのですが、面白いです。
トイレ以外にも、部屋の間取り決めや都市計画とかに応用できそうです。