今日も今日とて、運貯金。〜こうみえて慎重派だけど〜
だいすきなケーキを買ってもらってうれしかった記憶と、ちょっと嫌だったあの記憶はセットになっている。
ケーキという食べ物は、自分かもしくは弟のお誕生日やクリスマス、年に3回ほどお目にかかれる特別にステキなものだった。
お店に入ると、わたしはショーケースの前に立ち、ディスプレイされたケーキをキラキラした目で見る。
年に3回、それぞれ違うケーキを選ばないともったいない気がしてどれを食べるか選ぶのにもかなりの時間がかかっていた。
今だったら、ネットでメニューを見てある程度目星をつけてからいけるものの
あの時代はインターネットなんて便利なものはなかったから。
考えを練りに練りまくり、そのときいちばん食べたいケーキを選ぶ。
そして、崩れないようにそぉっと運び、車に乗るときにはドアを開け一旦平らなところに置いて、自分の体制を整えてから膝の上で平衡を保ちながら家に帰る。
大切に、愛で包んで運んだ。
車から降りる時だって、慎重に。
慎重に慎重に、と何度も声に出しながら
玄関まであと一歩、だったんだけれど
当時引き戸だったうちの玄関。
微妙な段差があって、つまづいて、箱の中ぐしゃぐしゃ。
その年以来、わたしはケーキをひっくり返す人というレッテルを貼られてしまう。
どれだけ、気をつけていたって最後の最後でこんなことが起こってしまうのは
やっぱりやらかしの星の下に生まれたわたしは、子供の頃からモッていたのだろう。
で、その後は自分はもうケーキを持つ担当からは外れていた。
トラウマレベルで、あの箱を持つのが怖くなってしまって…😂
そんなことを思い出したのは、あれから大人になったわたしが今欲しいケーキがあったからだった。
あの頃には考えられないほど、コンビニのスイーツは味も見た目も進化している。
売り切れが続き、やっと見つけたケーキはこれ。
ラスト1になっているところに出会えたわたしは、誰にも渡すまいとすぐさまレジへ。
なんならちょっと早歩きで。
それじゃ、慎重にのおまじないを忘れているじゃないか。
家に帰るまでが遠足。
家に帰るまでが、ケーキを買うこと。
大切に、慎重に冷蔵庫へ。
はぁ…よかった。これで安心😮💨
子供の頃のわたしはもういない、あれから何十年経ったんだ。
ひな祭りに豚肉を食べただけで、ケーキを食べていないことを思い出した。
はなの金曜日、こんな時間に。
背徳感を感じながら、今食べる決断を下し
冷蔵庫から出してお皿に…出すのは億劫だからね、ふた開けてこのままフォークで!なんて思ったら
ねぇ、どうして。
冷蔵庫のいちばん高いところから落下した。
黄色の誰のなに!?状態。419円もしたのに。
カップからほじるようにして、黄色の物体を食べる。この茶色はプリンちゃんのベレー帽だな?
「あれ…?甘くておいしい🥺」
大人になったらケーキが少し身近になって、今は年に3回よりもっと手の届く場所にある。自分でお金を出して買えるようにもなった。そして、どんな状態であれ、ケーキはいつだっておいしいわたしは、なんてラッキーガール。
見た目より、中身で勝負ってこと!
今日も今日とて、運貯金。
運を貯めて貯めて貯めまくって、いつかでっかい何かの時に貯金をおろすわたしの物語。
ねぇ、あなた誰なの?🍮🐶
優しくそっと背中を押していただけたら、歩んできた道がムダじゃなかったことを再確認できます。頂いたサポートは、文字にして大切にnoteの中に綴ってゆきたいと思っております。