『婚活1000本ノック』感想⑨
ついにここまできた。9話。
冒頭、九本の結婚式から始まる。心から愛する人との結婚。そして父ちゃんの成仏。バージンロードを歩き父から夫へとバトンタッチする、名実ともにその儀式であった。
ところでドラマの結婚式というのはなぜこうも現実味がないのだろう。ついこないだ会ったばっかりの人が平気で参列してたりする。おけけとかなんで呼ばれたの?そんでなんでいくの?九本の担当はいないの?なんで相沢ちゃんがいくの?疑問だらけ。そして実際ブーケトスに群がる女性を見たことがないが、あれは現実に存在する光景なのだろうか。だいたい譲り合いじゃないか?あれは。
しかし最後の父ちゃんの言葉には涙が出た。感動してしまった。愛に溢れた良い親だったのだろう。
そして綾子の婚活がまた始まる。だって婚活1000本ノックだからね。
今回の婚活は30代以降の視聴者がおそらくナイナイの番組を思い出したであろう、町おこしお見合いイベントだ。一時期めちゃくちゃ流行っていた。人口の少ない村や島が婚活女性を誘致して、町の宣伝をしつつ男性を斡旋する。冷静に考えたらとんでもない企画だ。町ぐるみのねるとん。ねるとんとなると30代には知らない者も現れる単語かもしれない。ねるとんは簡単にいうと、ちょっと待ったー!の走りとなった番組である。
綾子は小池に誘われて町おこしねるとんに参加する。この町は小池の地元。実家のある町だ。すでに町を出ている小池が参加するのはNGな気がするがどうやらOKらしい。優しい町だ。わたしの知っている田舎の町はもっと厳しい。薄情もんが田舎の町に後足で砂ばかけるって言われる。出てくならお前の身内も住めんようにしちゃるって言われる。でも言われない。優しい町なのか、あるいは年商5000億の力か。テレビ取材が入るレベルの町おこし事業で地元の大池商事がても口も顔も出さないのは考えづらいが、とりあえず小池は「御曹司」というステータスのみで、大池商事のあの存在感は不自然なほどなかったことにされている。
ねるとんではまた複数のキャラが現れるが、展開上仕方ないとはいえインパクトの弱い男たちである。そしてその中で異彩を放つ小池。
もともと綾子は小池に好意自体は抱いており、ここに至るまでそれなりの交流もあるし条件も問題なし。さらに山田の友人ともなれば、どう考えても誰がどうみてもここが着地点。それは初期からわかっていたことだあり、どうやってそこに着地させるのかが楽しみである。
ところで地元の漁師が乱入してるのに何もしない運営はどうかと思う。よそからきているお嬢さんを不快にし、下手したら危険にさらし、それに対策を打てないような自治体に未来はないので、この婚活企画自体が炎上ものの大失敗である。
あと漁師の仕事の大変さは別に教えてもらっても良いのではと思うが、小池の小池が小池で中池なのでまあ良いとしようか。
次回いよいよ最終回。
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