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教養とエンタメ、lectureとユーモリスト

マイク一本で舞台に立つ極めてシンプルな芸能「スタンダップコメディ」の歴史から考えたこと。そのつづき。

アメリカで最初にスタンダップコメディという言葉がメディアに登場したのは1948年。その24年後の1972年に初のコメディ・クラブができたそうだ。

ただエンタメ史でいえば、その源流として1830年代からはじまった「ミンストレル・ショー」が挙げられる。そのショーの一部にあったひとり喋り「スタンプスピーチ」と並び、スタンダップコメディのルーツとして理解されるのが19世紀に流行った「lecture(講義)」という芸能だ。識字率がまだ低かった時代、知識・教養をユーモア交えて説いて、各地を旅して回っていた。

この興行にいそしむ職業/肩書きが「ユーモリスト」だと本で紹介されるわけだけど、その文章を読んだときに、「こ、これだ…!」とビビビときた。自分が好きな、そして求めるお笑いのスタイルはlectureだった。

(つづく)


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