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愛知県議会海外調査団 行き先と希望者は「議長から内々に各会派に連絡」

名古屋市民オンブズマンは、愛知県議会の2023年度海外視察について「行き先を決めた経緯が分かるもの、経費が分かるもの」の情報公開請求を行い、開示されました。

・決定書
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/240808-1.pdf
・23/8/22-31 南米調査団
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/240808-2.pdf
・23/10/29-11/5 欧州調査団
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/240808-3.pdf

愛知県議会は海外調査団報告書をウェブに掲載しています。
https://www.pref.aichi.jp/gikai/oshirase/kaigai.html

名古屋市民オンブズマンは、24/7/16に愛知県議会議長あてに以下情報公開請求を行いました。
 令和5年度海外調査団(南米、欧州)について
 ・委託契約書
 ・支出に関する一切(航空運賃、ホテル代、ホテル名がわかるものを含む)
 ・業者選定理由、経緯がわかるもの
 ・視察先の決定に関する文書(令和5年7月6日の本会議提案文書を除く)
 
開示された資料193枚で、南米視察(議員分)が14名で27,185,600円(1人あたり1,941,828円)、欧州視察(議員分)が14名で24,537,665円(1人あたり1,752,690円)であることはまず判明しました。

海外調査の流れは以下です。

【南米】
 23/5/1   工程支援業務募集開始
 23/6/12  工程支援業務締切
 23/6/14  第1回団員会議
 23/6/19  工程支援業務受託者選考委員会(調査団員による)
 23/8/7  第4回団員会議
 23/8/22  出発
 
【欧州】
 23/6/15  工程支援業務募集開始
 23/7/6  第1回団員会議
 23/7/14  工程支援業務締切
 23/7/20  工程支援業務受託者選考委員会(調査団員による)
 23/10/20 第4回団員会議
 23/10/29 出発

私は、開示書類を持ってきた愛知県議会事務局総務課予算・厚生グループ担当者に「資料を読んでも『どうして海外視察先を南米、欧州に決めたのか』の記載がない。第1回団員会議開催前に工程支援業務募集を開始しており、だれかが行き先を決めないと、業務募集できないはずだ。また、団員会議のメンバーを決めた経緯もない」と質問しました。
 
後ろに控えていた県議会事務局担当者は「南米については、その前の年度に県人会から『5年に1度県人会があるので来てほしい』と電話で連絡があった。
知事も参加するので、知事と日程を調整しつつ、内々に前の議長から各会派を通じて行き先を伝え、団員を募集した。
平行して工程支援業務委託募集も行った。
欧州については、新議長が内々に各会派を通じて行き先が提案され、団員を募集した。平行して工程支援業務委託募集も行った。
両方とも口頭なので、行き先選定過程と団員募集過程の書類はない」とのこと。

開示された書類を見ると、県人会以外の視察先は、すべて業者が提案していました。
報告書はそれなりに立派なものが作られ、事前会議を4回、事後会議を1回しており、その後本会議で質問もしたようですが、かけた費用に見合う効果があったかどうかは不明です。

今回開示された書類からは、工程外(夜何をしていたか)はわかりませんでした。


名古屋市民オンブズマン 議員派遣・海外視察ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/haken/index.htm

第31回全国市民オンブズマン大阪大会2024
https://www.ombudsman.jp/taikai_category/no31


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