「私、頑張れるんだな」 コーチング感想インタビュー
「コーチングって最近聞くことがあるけど、実際のところどーなん?」と思われている方、いるんじゃないかなと思っています。
コーチングを提供している身としては、「コーチングってこんなに素敵なものなんですよ!」と語りたいところですが、提供側が一方的にお話ししても少々説得力に欠けます。というか、怪しい。
そこで、僕のコーチングを受けてくれたクライアントのインタビューをお届けすれば、怪しさを少しででも薄めることができるのでは? とはじめたインタビュー企画の第5弾をお届けします。まあ結局コーチである僕が聞いて僕が書いてるので結局説得力には欠けますが…!
▲前回のインタビューはこちら
今回インタビューを受けてくれたのは、漫画原作者のルネッサさん。ルネッサさんは勤めていた企業を辞め、フリーランスとして活動を始めたタイミングでコーチングの依頼をしてくれました。全8回のコーチングを通し、ルネッサさんが何を考え何を感じたのか。コーチングで聞けなかった話も聞けて嬉しかったです。それではどうぞ。
相談するならプロに
ーールネッサさん本日はよろしくお願いいたします! 早速ですが、ルネッサさんがコーチングに興味を持ったきっかけきっかけを教えてもらえますか?
ルネッサさん:よろしくお願いします! コーチングに興味を持ったきっかけは、フリーランスになったことによって自分の集中力が続かなくなったことです。極端な話、1日寝てても誰に何も言われない状態になって。そこにある種の強制力というか、自分の頑張りを見てくれる人が欲しいと思ったんです。
ーーなるほど。確かに組織は報告する相手がいますもんね。良くも悪くも。
ルネッサさん:そうなんです。自分のやっていることを誰も知らない、という状況がフリーランスの難しいところだと実感しています。
ーー自分の活動を報告する、という観点だと家族や友人に相談する選択肢もあったかと思いますが、コーチングを選択した理由ってありますか?
ルネッサさん:以前家族の問題を専門カウンセラーに依頼したことがあったんです。その時にプロの凄さを知ったんですよね。友人に相談することもあったんですが、アドバイスをもらったところでそれは友人の意見でしかないじゃないですか。ありがたいことではあるのですが……。
ーーそうですねえ。
ルネッサさん:一方、専門カウンセラーは自分の意志を尊重してくれたんですよね。まずはこちらの意見をしっかり聞いてくれた上で、「こうした方がいいですよ」と的確なアドバイスをもらえました。当時は師匠でしたね。キャラも立ってて、叶姉妹のような方でした。
ーー「恭子さん、それはダメよ」みたいな感じですか?
ルネッサさん:ですね(笑)。「人間関係はすがり付くな」と言われたことを今でも覚えています。
ーーあはは! それは楽しそうですね。では、以前感じた「悩みを相談するならプロに」があったので、今回もプロにお願いしたいと考えていたんですね。
ルネッサさん:はい。そこでいろいろ調べました。カウンセリングも含め、自分に合っているものを。そこでコーチングにたどり着きました。コーチングを知った当初は、コーチングは「ビジネスでいかに成功するか」というものだと思っていました。
ーーははあ。なるほど。
ルネッサさん:けど、自分はビジネスではなく、創作の面でお願いしたかったんです。なので創作を支えてくれるコーチを探そうと、いろんなコーチングのマッチングサイトを見て回ったんですが見つけられませんでした。
ーーたしかに、あまりいないかもしれないですね。
ルネッサさん:そんな中で「創作 コーチング」みたいなワードでググってたらお松さんのnoteが出てきたんです。気になって他の情報も調べていく中でいまっちさんの漫画にたどり着きました。
ルネッサさん:そこからお松さんのnoteやTwitterを見まくって「怖い人じゃない」と思ったので勇気を出して連絡を取りました。
求む、「PCA」を一緒にやる人
ーー見まくってたんですね(笑)。実際にコーチングをうけてみて、コーチングへの印象は変わりました?
ルネッサさん:ガチガチに「こうすべき!」という方向性があると思っていたんですが、そういうのが全くないことに驚きました。「どうでしょう?こっちに行きますか?じゃあそうしましょう」って感じで。私の中でお松さんのコーチングは「先生とカウンセラーの間」というイメージです。
ーー先生とカウンセラーの間。
ルネッサさん:はい。何かを一方的に教えるのではなく、ただ気持ちに寄り添うのでもなく、その間にあるもの。そういうイメージですね。あと、自分を俯瞰する場でもあったと思います。自分のいる場を理解し、そこからどこに向かうかを決める。「こうしなさい、ああしなさい」は嫌なので心地よかったです。
ーー俯瞰したい、は編集者でもある僕の性分が影響してそうです。嫌でなくて良かった。冒頭で「自分の頑張りを見てくれる人が欲しい」とおっしゃってましたが、僕のコーチングにどんなことを期待していましたか?
ルネッサさん:自分を管理してくれる人が欲しいと思っていました。上司みたいな人が。サボっている時は叱ってくれて、うまくいっている時は褒めてくれる。いると鬱陶しいが必要な人だと思います。結果だけでなくプロセスを見てくれ、自分の頑張りを見てくれる人が欲しかった。
ーー上司みたいな人が欲しかったんですね。
ルネッサさん:そもそもフリーランスは自分を振り返る時間がないんですよね。今思い出したんですが、前の上司から「ルネッサはPDCAのD(実行)しかやらない」と言われたんですよ。「とにかく行動行動! 」な人間なので。振り返るのが苦手でした。だから「PCA」を一緒にやってくれることを期待していました。
ーーそれは達成されましたか?
ルネッサさん:達成されました。月に一回のコーチングで自分では進んでないと思っていても、お松さんから「ここは進んでますよね」と言われて「そうか……」と気づく瞬間が多々あって嬉しかたです。「自分はDoしかできないのでは?」と受け入れるようにもなりました(笑)。
ーーDoの専門家、いいじゃないですか。
ルネッサさん:それと、依頼した時は上司を期待してたんですが、コーチングを受けていく内に、なんでも相談できる先輩、というイメージに変わりました。創作を中心に話していたんですが、そこから発展して重めの家族の話までするようになり、ここまで話していいんだとビックリしましたね。
ーーご家族の話をしてくれて嬉しかったですよ。
ルネッサさん:上司じゃなくて先輩だった。上から見下ろす、ではなく、俯瞰だけど目線は一緒で、すごく話しやすかったです。コーチング中は主導権が自分にある。けど、そのことが負担ではありませんでした。
「私ってそんなに頑張れる人間なんだ」
ーー今回全8回のコーチングを受けていただきましたが、印象に残っていることはありますか?
ルネッサさん:継続して受ける、というのが大きかったですね。「コーチングの日までがんばろう」と思えて、それがモチベーションになっていました。自分が気づいていない自分の良いところも教えてもらったのも嬉しかったです。
ーー良いところいっぱいありますからね。
ルネッサさん:やっぱり家族の話ができたのが大きかったと思います。友人にも言えない私にとってとても重い話ですが、その話をできたこと。悩んでいたところに「その感覚はおかしくない」と背中を押してくれて励みになりました。「ルネッサさんはジャンヌダルクなんですよ」と(笑)。
ーーなんてったって「“ルネ”ダルク」ですからね。
ルネッサさん:(笑)。お松さんのコーチングを受ける前は、とにかく生活が不安だったんですよ。というのも、4年前に実は一回フリーランスになったんですが、その時に鬱になったんです。だから今回もそうなるのでは、という不安がありました。
ーーそれは知らなかった……。勇気のいる決断でしたね。
ルネッサさん:そうなんです。けど昔と違って今は「私、がんばれるんだな」と自信がつきました。何もしていないようで、実はしているってことを教えてもらったので。お松さんの質問で印象に残ってるものがあって。「なんでルネッサさんはずっと灯が消えないんですか?」と聞いてくれたじゃないですか。
ーー聞きましたね。辛いことが重なっても創作の手を止めないルネッサさんにその秘訣を教えてもらおうと。
ルネッサさん:私は自分のことをそんなふうに思ったことなかったので驚きました。「私ってそんなにがんばれる人間なんだ」と自信につながりましたね。あと、とにかく楽しかったですね。「明日のコーチングではあれを報告しよう」と思えたのが良かったです。
ーールネッサさんの辛くてもそれを引きずって前に進む姿勢にとても刺激を受けていました。それでは最後の質問です。お松のコーチングにキャッチコピーを付けるとしたらなんとつけましょう?
ルネッサさん:難しいですね(笑)。……「ゆるく楽しいコーチング」でしょうか。話す内容はヘビーなのに、なぜか「楽しい」になっちゃう。本当に不思議だと思っています。カッチリし過ぎず、楽しくてあっというまに終わっちゃう。思い返すと毎回一回は爆笑してたと思います。だから「ゆるく楽しいコーチング」ですね。
ーーおお、良いですね! 僕自身何より大切なのはユーモアだと思っているのでとても嬉しいキャッチコピーです。ルネッサさん、本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。これからもルネッサさん、いや、ルネダルクを心から応援しています!
ルネダルク:ありがとうございました!
ルネッサさんのインタビューは以上です。インタビューの中でも少し触れましたが、僕だったら投げ出しちゃうような大変な状況でも決して投げ出さず、正面から問題に向き合い、自分のやりたいことを継続する。
少しでもその姿勢を見習えたらなとコーチングを通してずっと思っていました。僕のことを「先輩」と話していただきましたが、僕にとってルネッサさんが良き先輩でした。
最後にこのnoteをルネッサさんに読んでいただき、感想をもらったのでのっけて終わりにしたいと思います。ルネッサさん本当にありがとうございます。ルネッサさんのこれからもずっと応援しています!