Reborn
漆黒の空から全ての影が少しづつ薄くなっていく。ほんの少し切り裂かれた空から塗り替えられていく鮮やかな青。瞬きをする間も与えてくれない。
何かが始まる、何かが変わる、もしかしたら今日が全ての始まりなんじゃないかと、小さな希望が夜明けと共に大きく広がる。
ここにいるのは新しい自分なんじゃないかという錯覚。誰もがもう昨日の私のことなんか記憶にもない。捲られたページに映る視界は全く別世界。新しく始めていい、昨日なんて忘れてしまったでしょう。自由に叫んでいい、自由に笑っていい。鮮やかな色彩の空に淡い期待を抱いて走っていい。夜明けの空に、こんなにも胸が弾んだ日はない。 初めまして今日。 新しい私。