【戯言】雨上がりの夜
雨が止んだ。
黒い路面が反射で光る。
空気が澄んで、
胃がスッと冷たくなる感覚は
全てを浄化してくれるよう。
今日のことも、
ゴチャゴチャした頭の中も
モヤモヤした心の中も
自分の中に張り巡らした蜘蛛の巣を
綺麗にしてくれる。
ずっとこのままで。
ここに居させて。
肌の冷たさ、
聞こえてくる音、
雨に濡れた地面と空気の匂いは
ギュッと心臓を掴まれるような切なさ。
全てが止まればいい。
少しの間
自分に、自分だけの呼吸の時間を。
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