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毒を吐く その33 Xをやめた功罪
2025年1月末をもって、2021年5月から4年近く続けていた植物の写真をテーマにしたX(旧Twitter)のアカウントを削除しました。
理由は以下で説明しました。
「削除済みアカウントは削除から30日以内であれば、復活できます。」という期限がもう数日でやってきます。揺らぐかなあとも思っていましたが、少なくとも旧アカウント復活はしなそうです。
何故なら、先の日曜日に行われたドイツでの議会選挙で大躍進を遂げた(得票率を倍増した)AfD(ドイツのための選択肢)の選挙結果に対し、イーロン・マスク氏が党首におめでとうの電話をしたと、その党首が嬉しそうにインタビューに答えていたからです。
わたしは留学生として5年間、会社員として10年間ドイツで暮らしました。国籍は日本のままでしたし、いつも学生ビザか労働ビザを持ち、特に会社員としては、平均的なドイツ国民を上回る税金と社会保険料を納めていました。自分ではドイツにおける「外国人」であるという認識で、「移民」ではないと勘違いしていましたが、今「移民」の定義を読むと、当時は「移民」でもあったのだなあと理解しています。この移民の時期を抜きにわたしの人生は語れないし、自分にも子供にも、色々あったにせよ、総じていい影響を与えたと信じています。「反移民」政策をとろうとするこのAfDという保守政党に加担するイーロン・マスク氏とは異なる意見であることを、現地ニュースを見て、再確認しました。
ここで折角考えが定まったので、X(旧Twitter)を4年近くやっていた間の功とやめて得た功を整理しておこうと思います。
Xをやっていた間の功
花の紹介がメインテーマでしたので、道端の植物をより数多く知ることが出来ました。
誤同定をご指摘頂いたり、極稀にこちらから正しいと思われる名前を提案してみたり、感想を述べあったり、緩く、匿名ではあるけれど、心温まる遣り取りができました。
気長にやり続けているうちに、フォロー数もフォロワー数も500名以上のアカウントに成長し、偶然綺麗な写真を載せることが出来ると200個以上の「いいね」を頂いたこともあり、承認欲求を大いに満たされました。
途中からnoteにブログらしきもの書き始めたのですが、Xでブログを紹介することにより、ご親切な読者が読んでくださり、♡マークのおねだりに応じてくださる方々もおられ、noteを書き続ける動機づけに、Xが貢献しました。逆に言えば、Xをやめて以来、大幅にView数も♡も減っています。ここでどうやって書くモティベーションを維持できるかが大課題ですね。
Xをやめて得た功
毎日数時間、自分の自由時間が増えました。
思考する時間が増えました。
本を読む時間が増えました。
家事をする時間が僅かですが増えました。
家の中の不要品を選別する時間が増えました。
趣味のアメリカの刑事ドラマをサブスクリプションで見てしまう時間が増え、これ自体は功ではないのですが、オリジナル音声の英語に字幕をつけるように調整しているので、僅かですが英語の聴き取り能力が上がりました。ドライブ中にラジオでFENを流しているのですが、アナウンサーの言っていることやニュースを、部分的ですが理解できるようになってきました。
どちらの功が大きいかという比較ではありません。自分の意見に基づいて行動した結果だというだけですね。
このように、自分で考え、決心し、動くことが身についたのも、ドイツでの「移民生活」のお陰です。