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老活 その6 階活
高齢者活動に参加し始めて、ご同輩の姿勢に注意が向き始めた。
男女関係なく共通して見られる特徴としては、背が丸くなり、脚がO脚気味になることだ。わたしも身長が若い時より3㎝縮まった。
専門家ではないので、まったく間違った認識かもしれないが、軟骨が加齢と共に減り、筋力も弱まり、両現象が引き起こされると、勝手に理解したつもりになっている。
特に膝に関しては、一時歩くと痛みがあり、出かけるのが嫌になって、大いに困惑した。歩けないと、趣味の植物写真撮影(携帯電話だが)も絵画鑑賞も旅行も出来ない。楽しいことが出来ないと、ひいてはボケていくかもしれない。幸いにも膝痛は一時だけで、自然回復したが、将来への不安が残った。
たまたまごく最近、YOUTUBEで、膝治療で高名な先生が、「膝が痛くならない予防法には、二つしかない。体重減少と筋力強化。」と言ったのを聞いた。
体重減少と筋力強化。この簡単な二つの四文字熟語くらい、わたしにとって、絶望感をもたらし、永遠に不可能に聞こえる言葉はない。
理由は明白で、わたしは食べることと怠けることが大好きだ。食べて怠けると、体重増加と筋力弱体化という、高名な先生のアドヴァイスの真反対となる。わかってはいるが!
で、一遍に高い目標を掲げると、自分の欲望に反する、とてもストレスフルな老後になってしまうので、週日ほぼ毎日分別ごみを出す帰路を階段上りすることにした。今まではエレベーター一択だった。何故帰路だけと思われるだろうが、行きはゴミ袋を手に持っている。帰路は鍵をポケットに入れて、両手が空なので、もし階段で躓いても、両手で身体を支えられる可能性が高まる。
で、始めてまだ三日目なのであるが、気がついたことがある。大した階段の数ではないので、自分の住居階の一つ下までは、何とかそれなりの状態で辿り着く。しかし、最後の段階で、筋肉の疲ればかりでなく、息がはあはあし、心臓がどきどきし、これより上の階に住んでいない偶然に、感謝したくなるのだ。
この階活には密かに二つの目的がある。体重減少と筋力強化ではない。それにはこの階活は不充分だ。
わたしは最高血圧が三桁にいけば喜ぶような低血圧で、文字通り血の巡りが悪い。ゴミ出しの朝に、一度はあはあし、ドキドキすると、身体がポッと暖まり、恐らく血圧も一時だけだろうが、少し上がった気がする。つまり階活で、午前中の心身の活動の質が上がるのではないかと願っている。
もう一つは、週日ほぼ毎日、短時間でも階段を上ることで、意識が否が応でも体重減少と筋力強化に向くので、自然に間食を諦めたり、日中の運動量を増やすことに繋がらないかと思っているのである。
さて、どうなるか。三日坊主か。