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くいしんぼばあさん その7 鶏ひき肉団子
誰でも知っている、「鶏ひき肉団子」ですが、亡くなった両親にも、数少ないわたしの友人にも好評なので、大威張りで紹介したい。
笑ってやってください。
正月を目指して、年末年始に一時帰国した際に、両親の家に行くと、必ず1回は作っていました。老人にも柔らかく食べやすいし、同時に野菜を山の様に摂れるので、好評だったのだと思います。
鍋の季節になると、喜んでいた両親、一時帰国の際の感情と共に思い出します。
先ず鶏ひき肉ですが、ささみのひき肉はタンパク豊富で脂肪分が少なく、旨味はどうかなという感じ。胸肉のひき肉は、お財布に優しいけど、旨味はもう一息。もも肉のにひき肉は、旨味あるけどお財布にはチョット。個人の感想です。
お好みで選んでくださいませ。うちは、胸肉のひき肉と、もも肉のひき肉をほぼ半々、混ぜるためのボールに入れます。
薬味なんですが、ここが肝です。
兎も角、沢山、沢山、沢山。
先ず柚子丸1個分の皮を、ひたすらひたすらみじん切り。
大きな生姜の塊を、繊維を生かしたいので、これもひたすらみじん切り。
台所中、薬味の香が充満します。
ワケギみたいな細ネギ。これはスーパーで緑色の細ネギのみじん切りがパックで売ってますから、涙目にならず、台所中がネギ臭くならないため、パックを買って、足が速いし、全量ボールに入れます。
ひき肉が見えてはいけません。薬味だけで、ひき肉が隠れるくらいてんこ盛りにします。
適当に塩と黒胡椒を振り、生卵と片栗粉をつなぎのために入れ、カレースプーンでせっせと均等になるまで、よおく混ぜます。
これでタネの出来上がりです。
鍋にお湯を沸かし、これが次の肝ですが、2本のカレースプーンを左右の手に持ち、両方を駆使して、楕円形中ふくらみの細長団子を形作り、片方のスプーンでもう片方のスプーン上のタネを押し出すようして、沸騰中のたっぷりのお湯にそっと落とします。本当の球形団子とはなりませんが、手が綺麗なまま、肉団子が出来ますし、表面が滑らかでない方が、後々ポン酢が良く絡んで美味しいです(言い訳)。
団子がお湯の表面にプカプカ浮いてきたら火が通った証拠ですから、トング(百円ショップのトングは優れもの!)でお湯から引き揚げ、皿上に集めておきます。
うちは、団子づくりをしたら、団子を二つに分け、すぐ食べる分と冷凍分にして、一度の手間で二度おいしいを目指します。大家族なら一度に召しあがってしまうかもしれませんね。
おっと、三番目の肝ですが、茹でたお湯は、旨味が出ていますから、絶対捨てないでください。どうしても濁って「うーむ…」と見えるのですが、鍋のスープにするんで構いやしません(断言!)。うちはゆで汁も半分にして、半分は次の機会用に冷凍しちゃいます。
あとはお好きな野菜をガンガン切って、鍋にするだけです。
団子は既に火が通っていますから、鍋の中でもう一度温める感じで。
折角手作りの鶏ひき肉団子鍋をするんで、ちょっと値が張るポン酢を用意するのもいいかもしれません。
特別感の演出です。
鍋の最後のお汁には、うどん入れたり、残りご飯入れて雑炊にしたりして、最後の一滴までお楽しみください。