老活 その2 市歌を手話で歌う
新米高齢者になったので、晴れて市の高齢者活動に参加できる。
ということで、歩いてもいけるような(将来免許返納しても行かれる)施設で毎週行われる高齢者の2時間プログラム活動を、見学に行ってみた。
その日のプログラムは、「元気になる体操」ということだった。
体育館みたいな建物に、何と5,60名程の高齢者が集まっている。初めてなので見学したいと、世話係の様な人に述べ、隅っこに入れてもらう。
時間通りに始まり、この活動の世話をしている組織の長らしき方が、10分ほど挨拶と見学者がいると伝え、最初の活動は、なんと市の歌を手話で歌うことであった。
就職を機に35年前に東京から移転し、移転後も10年は外国暮らしだったので、恥ずかしながら「市の歌」を聴いたことがない。その上、手話はテレビで小さな画面で行われているのを目にした以外、接点がない。
テープで市の歌が流れ、驚くなかれ、全員が手話で歌に合わせて正確に同じ動作をしだした。勿論、お手本役となるボランティアの人が前に立ち、大きな動作で手話をしてみせてくれる。しかし、まったく知らない歌を、まったく知らない手話でついていくことは不可能だ。
わたしは呆然自失した。
念のため、申し上げると、次週に正式に入会したのだが、ここでも市歌を手話で歌うことは、行われた。どうも、高齢者活動の準備運動の一つとして毎回行われるようだ。
一応新入りとして、お手本の方を見ながら、ヒラヒラと手を動かした。新入りとして、覚えようとしておりますという謙虚かつ協力的な態度は大事だ。手話通訳が見たら、余りの出鱈目に、爆笑するか激怒するかわからない。
念のためYOUTUBEみたいなものは無いのかと、ボランティアの世話役に聞いたら、無いとのことだった。
来年末までには覚えられるだろうか?