三重ネタ/蕎麦の似合う町、菰野でようやく行けた、蕎麦 宿 菊井
40手前で、何の縁もゆかりもない三重県は菰野町というところに移住したmitaniです。
菰野は蕎麦が似合う。
雰囲気的なことかもしれないけど、残念ながら事実だ。
前々から、気になってた有名店 蕎麦 宿 菊井に今更ながら行ってみました。
説明不要の名店
わざわざ説明する必要もない、名古屋の紗羅餐で修行された女将が営む、湯の山の名店。
前々から気になってはいたものの、昼時に行っても満席で入れない。
なので、こうなったら朝食を抜いて、10時30分の開店直後を狙い打ち突撃により入店成功。
趣とカオスの同居する空間
上質な素材を使った趣のある日本家屋。
料理は全て女将の手による、丁寧さの極み。
吹き抜けをぶち抜く薪ストーブと、中庭に見えるおびただしい量の薪たち。
どっからどうみても、名店の佇まい。
しかし、なぜかバザーのように日用品や衣類が並ぶ摩訶不思議世界。
それもまたいとおかし。
全身全霊、魂の籠もる蕎麦
とろける食感の蕎麦がき、上質でピュアな野菜の旨味が口内に広がる、かき揚げに舌鼓。
「蕎麦は時間かかるよ!」と忠告を受け、蕎麦を待ちわびる間に展開される数々の逸品。
数十分の時間を経て、ようやくお出ました生命感溢れる「ざる」
明記はしていないけど、色と香りからわかる、純粋無垢な十割そば。
まずは塩を一掴み振りかけて食べる一口目のピュアなそば。
そして、出し香る丁寧さしか感じない蕎麦つゆにつけて、食べる2口目。
突き抜ける爽快感。
静的でありながら、瑞瑞しい動きのある蕎麦。
静と動。
なんと25年1月で休業
女将のフィジカルに限界が来ているらしく、休業なされるようで…
あの突き詰めた蕎麦を一人で作り抜く日々を重ねることは、感謝の正拳突き一万回にも通じるミニマリズムの極地。
まだ数ヶ月あれど、研ぎ澄まされた全集中蕎麦をこのタイミングで体験できたことは誉。
菰野の底の見えないポテンシャルはまだまだ。