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11「スカラムッツァの足跡をたどって」第4章「5つの動き」その4
こんにちは。音楽で人と世界をつなぐ!ピアニストの岡田真季です。
アルゲリッチが幼少期にアルゼンチンで習っていた、名ピアノ教師 スカラムッツァの教えを、孫弟子にあたるマリー=クリスティーヌ・カルヴェ氏が書いた著作「スカラムッツァの足跡をたどって」を、ご本人の許可を得て岡田真季が日本語訳でお届けしています。
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今回は、第4章「5つの動き」のうち、「回転の動き」を詳しく解説!そして「5つの動き、知ってるよ!」をお届けします。
回転の動き、どうやって?
回転の動きは、振り子の動きだよ。
親指と小指で、間隔が広めの2音を弾いてみよう。例えばドとソだ。腕を回転させながら、振り子がドからソへ、一方の支柱(親指)からもう一方の支柱(小指)へ渡るようにね。
腕を回転させる時、手の形が崩れないように気をつけよう。特に小指が平らになってしまわないように。もし支柱が崩れてしまったら、腕は音から音へ回転して弾くことができなくなるよ。
気をつけて!注意深くして欲しいのは、両手で別々の動きを組み合わせる前に、必ず左右同じ動きを両手でやることだ。例えば、両手一緒に手首の動きをするとか、一緒に指の動きをする、とかだ。そういった音楽の例というのは事欠かないからね。
こうやって初めて意識して、ピアノを弾くために必要な5つの動きを分けて学ぶことができたぞ!
それぞれ固有の、明確な違いのある動きだ。指、手首、前腕、腕、そして回転の動きだね。
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親指で押さえながら手を開いてみよう。おっと、気をつけて!親指が押しつぶされてるぞ、立て直してごらん。それから小指の方へ腕を回転させるんだ。
親指=第1の柱
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さて、今は小指で押さえているね。ちゃんと小指がしっかり立っていたら、また親指へ戻り、何度か一連の動きをやってごらん。回転しながら弾いてるぞ。ブラヴォー!
小指=第2の柱
5つの動き、知ってるよ!
この第4章では、ピアノを弾くための動きを知ること、そして動きを意識することを学んできたね。
どんな楽譜であっても、弾く音たちは僕らに、明確に動きを要求しているんだよ。そして僕たちの身動きのコントロール次第でその音が決まる、ということに気づくのが大事なんだ。
この章で練習した筋肉の独立は、曲の中で現れる「テクニックの問題」を解決する明快なアプローチになるはずだ。
むしろまず、「テクニックの問題」というのは存在しないのだよ。作品を効果的に演奏するための、身体構造への知識がないだけなんだ。
君たちは今「テクニックの面から」作品を読むことができるようになったわけだ。そして異なる動きを知ることで、これからは演奏手段をきめ細やかに統合して使うことができるようになったぞ。ブラヴォー!
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(オリジナル本よりイラストをご紹介)
左から順番に、
指の動き、手首の動き、前腕の動き、腕の動き、回転の動き
そしてモーツァルトの「きらきら星変奏曲」を例に、どの音型でどの動きを使うのか、明快に示しています。
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右手:腕の動き、左手:腕の動き
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右手:指の動き、左手:指の動き
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右手:手首の動き、左手:前腕の動き
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右手:前腕の動き、左手:前腕の動き
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右手:回転の動き、左手:前腕の動き
本内容は、Marie - Christine Calvet氏の著作「Sur les traces de Scaramuzza」を、本人の許可を得て岡田真季が日本語に訳してお届けしています。無断で内容を改ざん・コピーするなどの行為はご遠慮ください。挿入イラストは「いらすとや」から拝借しました。
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メルマガでは本編の翻訳に加えて、岡田真季の経験や、ピアニストたちから学んだこと、アルゲリッチご本人が話していたこと、読者の方々の質問や経験談などをご紹介しています😊
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