生活のたのしみ展にはじめて行ってきた話
4月20日どようび。
ゴールデンウィーク前で世間がちょっと浮かれてそわそわしてるそんな日。
わたしもちょっとウキウキしながら、とある場所へ向かった。
丸の内で開催されている生活のたのしみ展だ。
今年で4回目となる生活のたのしみ展に
初めて足を運んだ。というのも、恥ずかしながら生活のたのしみ展の存在をつい先週まで知らなかった。
ほぼ日手帳でおなじみのほぼ日さんが開催していること、丸の内で開催するのは初めてであること、お弁当が大人気なこと、などなど完全なる無知状態だった。
生活のたのしみ展を知ったきっかけも、よく覚えていない。通勤する際、なんとなくSNSを眺めていたら見つけた気がする。土曜日の日中は暇だったこともあり、誰かと約束するわけでもなく、ぷらっと寄ってみた。
まず最初に入ったお店は限定オープンのカレーの恩返し。15時に着いたにも関わらず、10分ほどの行列ができていた。恐るべし、たのしみ展……
↑おいしかったカレープレート。
スパイスが効いているカレープレートは、辛い食べ物が苦手な私でもパクパク食べることができた。もちろん甘口というわけではないけれど、スパイスの香りがやみつきになってしまった。
野菜もおいしかった。特にじゃがいも。
普段食べているじゃがいもよりも、 実がギッシリしていると思った。気のせいかも。いや、まちがいない。
カレーを食べたあとは、ブースを周ることにした。クッキーや紅茶などのお店もあれば、生活雑貨や洋服、古本を売っていたりと、バラエティに富んでいた。
何店か周って気づいたことがある。
それは、どのお店にもファンがいること。
「インスタで見かけてからからずっと好きです」
「昨日も来たけど今日も寄っちゃいました」
「やっぱりここの紅茶は最高です」
いたるところで、あたたかい言葉が聞こえてきた。これが生活のたのしみ展の1つなのかも、とにわかながらにそう思った。
ここからは、大きな話になるけれども。
「産業革命で技術が進歩し、それ以降大量生産・大量消費で資本主義は成り立ってきた」と世界史の授業で習った。
それはそれは大きな経済が世界を動かし、自分の知らないところで世界の枠組みができあがっている。大きな経済圏は、時に貧富の格差を生み出したり、弱者を炙り出すように思える時もある。
でも、今回の生活のたのしみ展のような「ちいさな経済圏」だとどうだろう?消費者にとっては、作り手の顔が分かる安心感がある。生産者は、消費者から直にレスポンスをもらえるから、作り手の想いが一方通行になりにくい。
生産者がよりよいプロダクト作り・サービスをし続ければ、ファンが増える。また買ってもらえる。
大きな経済圏でよく耳にする「搾取」という言葉は、ちいさな経済圏だと起こりづらいのではないか。
もちろん、今の便利な世の中は技術の発展と、それを動かす大きな経済圏のおかげだ。こうしてインターネットを自由に使えることも、大きな経済圏が働いたからだ。
ただ、大きな経済圏の話だけしていて本当にいいのだろうか?と最近よく考える。
正直、大きな経済圏の話はよく分からない。
難しい。まるでどこか違う星の話のように、他人事だ。
一方で、ちいさな経済圏の話は、とても身近だ。なんたって、当事者は紛れもなくわたしなのだから。
こう考えれば、得体の知れない「経済」が少し近い存在に落とし込める。敬遠されがちな「経済」を自分のものとして受け入れることができるのではないだろうか。
生活のたのしみ展の帰り道、ぼんやりと大きな経済圏とちいさな経済圏について考えながら、帰路についた。
自分の知的好奇心を満たすために、まだまだ勉強しなければならないとも思いながら。