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2023-24シーズンにおけるスタッドランス序盤戦総括

はじめに

2023-24シーズンにおけるスタッドランスは第十節を終了して、何と現時点で来シーズンのヨーロッパリーグ出場権を得る事が出来る5位の順位に立っております。今シーズン、スタッドランスのフロントがヨーロッパ大会出場を目指していると聞いた時本気か?と思いましたが、このまま順位をキープ出来ればそれが可能と言う事になるわけです。
ただ、リーグアンで強豪に位置付けられるリールに勝利したもののモナコ・マルセイユに敗北、PSG・RCランス・レンヌや現時点で上位に進出しているニースとの対戦が控えているためまだまだ予断を許さない状況です。
このnoteではスタッドランスのリーグアン序盤戦における現況と誤算などを纏めていきたいと思います。

BalogunのチームからTeumaのチームへと移行

昨シーズンのベルギー・ヨーロッパリーグでの実績をフランスで証明するTeuma

昨シーズンのリーグアンでも上位に入る得点を量産したFolarin balogunがアーセナルへレンタルバック(今シーズンはモナコへ移籍)となり、大黒柱を失ったスタッドランスがどうなるのか不安でしたが昨シーズンベルギー・ヨーロッパリーグで実績を残し、今シーズン移籍してきた中盤のTeddy teumaが今シーズンの大黒柱となっております。
Teumaはビルドアップでの起点からFK・CKのセットプレーなど見事チームの大黒柱として機能しており、現時点で4G2Aの結果を残してスタッドランスの心臓に位置付ける事が出来る選手です。怪我などの不安から出場しない試合もあるので、怪我に気を付けてプレーしてほしいです。

中村敬斗・Mohamed daramy・Oumar Diakiteら伸び悩む新戦力のアタッカー陣

伸び悩むアタッカー陣の中でも比較的良好な成績を残すDaramy

この夏の移籍市場でTeuma以外にもWGの中村敬斗(移籍金1200万€)・WGのMohamed daramy(移籍金1200万€)・CFのOumar diakite(移籍金250万€)・CFのAmine salama(移籍金400万€)・MFのReda khadra(移籍金190万€)のアタッカー陣を獲得し、Balogunが抜けたショックから抜け出してチーム力の底上げを図ろうと一心しましたが、現時点だとチーム力の底上げには成功したけど…という状態です。
プレシーズンマッチで得点を量産してCFで期待されていたOumar diakiteは中村敬斗同様にリーグアンのレベルやプレースピードに戸惑う事になり、プレー面の不器用さも露呈してしまい現時点で1Gしか挙げられずCFのポジションもここ数試合はDaramyに奪われている状況です。
そのDaramyも本職の左WGを中村敬斗に譲っており、CFではサイドへのポジションチェンジやdiakiteを現時点で上回る能力でレギュラーではあるもの現時点で2G2Aと大黒柱とは言い難い状況です。
オーストリア一部で結果を残してスタッドランスで移籍を果たした中村敬斗も前述の通り、リーグアンのプレーレベルなどに戸惑う事になりました。幸いプレースピードなどに少しずつ順応していった結果リール戦で初ゴールを生み出しましたが、日本代表に召集されたカナダ戦でラフプレーを受けて負傷交代で全治4~6週間と離脱、この負傷は結構しんどかったです。
他の新戦力だとCFのAmine salama、MFのreda khadraも即戦力とは言い難いですが、両者とも個人技で光るプレーを見せているため伊東の離脱が確定するアジアカップ期間中の代役を務められそうな趣はあります。

セットプレーでの得点能力をアップさせるなど、全体的なチーム力のアップに成功

第八節リヨン戦でCKから追加点を挙げた主将のAbdelhamid

新戦力のDaramy・中村敬斗らのTeuma以外の新戦力が伸び悩み、昨シーズンからの主力であった伊東のG/Aもあまり伸びない状況の中で今シーズンの重大な得点源となっているのがセットプレーです。
セットプレーのキッカーとして伊東・テウマが蹴り、チーム全員でゴールに向かうというスタイルの結果強力な得点源が居ない中で満遍なくトップチームの選手が得点を挙げているという現況になっています。
また、新戦力としてチームに合流したCBのJoseph Okumu・守備的MFのAmir richardsonらが機能し、キャプテンであるCBのYunis abdelhamidらといった前シーズンからの主力も欠ける事なく戦力になっておりフォーメーションも昨シーズンの4-2-3-1にこだわることなくテウマをIHに置ける4-3-3や離脱者が出た際は3-4-1-2に変更するといった事が可能なスカッドになる事が出来ました。
もし、Daramy・中村敬斗らといった新戦力がこれ以降にチームの大黒柱としてチームのG/Aを稼ぐようになる事が出来ればセットプレー以外の得点源として確立する事が出来るのでビッグクラブであるPSGには及ばずとも対戦を控えているレンヌなどに勝利を挙げる事が可能なのかもしれません。

守備的MFに離脱者が続出するクライシス

MF陣の中でも主力の一人であるMunetsiの離脱は痛い

現行のトップチームで守備的MFを守れるのはAzor Matusiwa・Marshall Munetsi・若手のAmir Richardson・ティーンエイジャーのValentin atangana edoa・今シーズンマリのチームから攻撃的MFの触れ込みで獲得したAmadou koneの5名なのですが、10月の代表ウィーク後にMatsusiwaが全治一か月の離脱、第九節トゥールーズ戦後にAtanganaが足首を負傷して一か月の離脱。
更に第十節ロリアン戦の試合中にMunetsiが鼻を骨折し離脱が危ぶまれる一種のクライシス状態に突入しました。幸い、現行のシステム3-4-1-2の2ボランチならRichardsonとKoneを起用すれば2ボランチを続ける事が出来ますが、そうなると控えメンバーに守備的MFが不在となるためそれだけは避けたい状態です。Richardsonがアンカーを務める4-3-3ならKoneをベンチメンバーに置くことが出来ますが、そうなるとKoneをアンカーに起用しなきゃいけないというジレンマが起こるので、Bチームからの守備的MF抜擢もあり得る状態です。恐らく第十一節ナント戦以降もwill Still監督の手腕が問われる事になります。

2024年1月のアフリカネーションズカップ・アジアカップで主力選手が抜けた際の展望


代表・クラブでも主力の一人である伊東はアジアカップで離脱が確実

2023-24シーズンの1月中に行われるアフリカネーションズカップ・アジアカップでスタッドランスも他のチーム同様に、アフリカ・アジア国籍の選手がチームから一時的に離脱する事になりますがまず間違いなく日本代表でエース級の伊東純也は確実です。他に離脱する可能性があるのは10月の代表ウィークにA代表に召集された中村敬斗・Abdelhamid・Richardson(両人ともモロッコ)・Oumar Diakite(コートジボワール)・ibrahim Diakite(ギニア)ですが、中村敬斗は負傷明けでA代表に呼ぶ事は恐らく難しくAbdelhamid・O.Diakite・RichardsonらもA代表で主力ではないので恐らくA代表に召集される可能性は低いです。
ただ、もしこれらの選手の中で離脱する場合痛いのが主将のAbdelhamiですね。中村敬斗らなら他の選手で代用する事は可能ですが、今シーズンのフォーメーションでCBをabdelhamid・agbadou・Okumuの三人で回しており、CBの一角から外す事が出来ないabdelhamidが離脱するとなるとBチームの選手をトップチームに呼ぶ可能性は高くなると思われます。
また、確実にアジアカップで離脱する伊東の代役としてはUTとしてCF以外の攻撃的ポジションをこなす事が出来るMFのKhadraやWG系FWのSalamaがおり二人共先日の試合で光るプレーを見せている事から期待できます。
ただ、主力選手の一人が抜ける事には変わりないのでチームの心臓となったTeuma以外にも攻撃的ポジションで主力として確立できる選手が欲しいのは確かです。リーグアン環境に順応しつつある中村敬斗や新戦力の中でも良好な結果を残すDaramyが主力として確立できればベストである事は間違いないのですが…

終わりに

Lopyやcajusteらと言った昨シーズンの主力を複数人売却し、約5000万€の移籍金を移籍市場に投下して来シーズンのヨーロッパ大会出場権を得ると言った賭けに動いた訳なので、「正気か?」と不安になった時はありますがシーズン序盤はここまで上手く行っている事に驚きました。ただ、まだシーズンは序盤の中でPSG・レンヌ・ニースと対戦してないので何処まで戦えるか楽しみであり不安でもあります。
ここまで見ていただきありがとうございました。またこの場でご縁があればその時はよろしくお願いいたします。


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