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8.19.2023 第5回未来創造Youth Team
2023年8月19日(土)に未来創造ユースチームの第5回ゼミが開催されました!
私、olly大学生メンバーのyodaが今回、第3期ユースチームに参加しているので、リアルな内容と感想を赤裸々に綴っていこうと思います。
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環境問題に興味を持ち始めたのは、大学の講義で問題の深刻さをデータで学び、
かつollyで環境保全に興味を持つ子たちと出会えたことです。
将来は環境や社会問題に関する記事を書くプロのライターになりたい!
(写真:北海道小樽 ステンドガラス美術館)
【サクッと解説!未来創造ユースチームって?】
「持続可能で幸せな未来を創り出したい」と願う29歳以下の若者に、環境ジャーナリストとして活動されている枝廣淳子さんが中心となって、ビジョンを立て実行するまでの考え方や、SDGsの目標を日本や世界の具体的な事例を取り上げながら「望ましい未来」を創り出すために行動する若者を育てるプログラム。
枝廣淳子さんはこんな方!
東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。『不都合な真実』(アル・ゴア氏著)の翻訳をはじめ、環境・エネルギー問題に関する講演、執筆、企業のCSRコンサルティングや異業種勉強会等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動きを発信。持続可能な未来に向けて新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンス(しなやかな強さ)を高めるための考え方や事例を研究。「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
環境問題やSDGsに興味のある方だけに関わらず、目標の立て方や達成にむけての考え方など、自分あるいは組織を成長させたい方には役立つ情報が詰まっています。
是非、気軽に読み進めて下さい💛
未来創造ユースチームとは?
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【目的】:共に学び合いながら、未来を「変える力」を身に着けること
【内容】:全6回のゼミ(4月~9月)
【スケジュール】:
4月15日(土)バックキャスティングでビジョンをつくる
5月20日(土)「システム思考」でつながりから構造を考える
6月17日(土)創り出したい変化の連鎖をデザインする(変化の理論)
7月15日(土)プロジェクトを進めるための効果的なコミュニケーション
8月19日(土)社会的合意形成の進め方
9月16日(土)振り返りと今後に向けて
【約束】:
・積極的に参加・発言をすること。
・年齢も背景も違う仲間が参加しているので、配慮すること。
・ゼミをみんなで良くしていこう!
【メンバー】:約30人、小学生~29歳、日本各地から海外からも参加
【会場】:熱海・オンラインでも可能
【費用】:大学生以上は6,600円(小学生から高校生までは無料!)
第5回ゼミ概要
1:社会的合意形成の進め方
2:新コーナー!エダヒロさんに聞いてみよう!
「ゼロウェイストって?」
3:SDGS 11「住み続けられるまちづくりを」
テーマ:社会的合意形成の進め方
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【合意形成とは】
=意見はいくつかあることを認め、対立や紛争ではなく、より高いレベルでの解決に導くための創造的な話し合いのプロセス。協働的な努力。
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→そのためには…
・様々な立場から問題を見て、相手の立場を理解すること
・だれでも参加可能で、発言できる機会を持てるような安心なルール
・新しい意見の創造=クリエイティブであること
・クリエイティブであるためには、自分の当初の意見を手放すこと
が必須になってくる。
「合意」は様々な意志や意見を合わせて作るもの。
「同意」はつくるものではなく、得るもの。
【合意形成する際の手順】
①まずは相手の意見を聞く
②「なぜその意見を持つようになったのか」という
背景・理由・経緯を聞く=探求
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
③自分の意見を言う
④なぜその意見を持つようになったのか、という
背景・理由・経緯を話す=主張
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⑤両者の「理由」を満足させられる解決策はないかを考える
【合意形成をする上でのポイント】
・意見とその理由を明確に区別する
・その理由に着目し、多くの質問をする
(「べき」の戦いから、「なぜ」の探求へ)
⇒今までは避けてきた根本的問題が見えて、個人的な関心ごとだけを考えるのではなく、全体が見えるようになってくる!
・人の話を最後まで聞くことは、相手の言い分に賛成・同意することではないことを理解し、まずは聞くことを徹底。
(水が一杯入っているバケツには、新しい水は入らない)
・反対意見があって初めて議論は深まる
・そもそも意見を持ってない人もいるが、その関心のなさにも理由がかならずある。許せない行為をしててもまず相手の正当性を認めることから始まる
本当に交渉上手な人とは
=説明や説得が上手なのではなく、事前に十二分に準備をしている。
自分と相手の「意見」と「その理由」はどこまで譲れそうか
本題!【社会的合意形成】って?
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「社会的」:当事者が不特定多数、範囲が不明確で特定できない。
事例:「明日の柏崎づくり事業」
福島第一原子力発電所事故を受けての新潟県柏崎市内で、原発賛成派と反対派の対立
原発が賛成か反対かでは議論が一生進まない….
→「合意形成するべき対象を変えてみよう!」
⇒「将来、どういう柏崎であってほしいですか?」
=意見は一致していた(手段が違うだけ)
原発の是非は置いといて、次の産業を考えよう!
話し合いも出来なかった委員会が、徐々に前向きで実現可能な議論ができるように!
→すべてに合意形成しなくても良い!!
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第2回「ゼロウェイスト」って何??
【ゼロウェイスト】とは?
無駄・ごみ・浪費をなくし、廃棄物自体を減らし、ごみを出さない社会を目指すという考え方。
従来のリサイクルを中心にした「ごみにしない」モデルから、「ごみを生み出さない」モデル(循環型の生産・流通・販売モデルや、そのためのプロダクトデザイン )へと進展させようとの試みがなされている
実は、日本人は平均して、1人1日に890グラムのゴミを出している
引用:廃棄物処理技術情報HP-処理状況-都道府県別データ
※地域によって差あり。
ちなみに東京都の令和3年度の実績は自治体ごとに出ていない
(ちなみに東京都全体だと、1人1日に「829」グラムも出してるらしい。
平均以下ではあるけど、この人口密度でこの量を出してるって考えるとゾッとしたし、少しゴミを捨てるのに抵抗感が…..。)
世界のゼロ・ウェイスト宣言
世界初:(1996年)オーストラリアの首都キャンベラ
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01:シンガポール
2019「Year Towards Zero Waste」
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02:ブータン
2019「私のゴミ、私の責任」キャンペーン
毎月2日に「ゼロウェイストアワー(廃棄ゼロの時間)」を少なくとも1h
=あらゆる組織や個人が、周辺地域を清掃
これにより、一般医市民の環境に対する社会的責任を啓蒙し、空き地への不法投棄をなくす。
03:スコットランド
<2025年までに>
全廃棄物70%をリサイクル
廃棄物を15%削減
食品廃棄物を33%削減
<2032年までに>
エネルギー熱需要の50%を再生可能エネルギーにより供給
温室効果ガス排出量66%削減
飲料ボトルにデポジット導入へ
=消費者がペットボトルやガラス瓶、アルミ缶、スチール缶に入った飲み物を購入する際に、20ペンス(約30円)のデポジットを払い、空になったボトルを飲食店やホテル、地域の回収場所などに返却すると、その20ペンスが戻ってくるシンプルな仕組み
04:ニューヨーク
市内の100箇所以上にコンポスター設置
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Compost(コンポスト)って?
有機物を分解させ肥料やクリーンエネルギーに変えることです。つまり、野菜や果物の皮やカス、また庭からでる自然のごみ等を回収し、環境に無害な方法で処理、そして再利用するのです。基本的には“土に返せるもの”が基準になっています。
05:サンフランシスコ空港
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世界初の「ゼロウェイスト空港」を目指す
<取り組み例>
・食事関連の使い捨て製品を廃止
・1L以下のペットボトル(水)の販売禁止
→マイボトルを持参するか、ガラス・アルミニウムボトルの水を買う
参照記事:「米サンフランシスコ空港、空港内でのペットボトル禁止へ。20日から。代わりに空港内の約100カ所に無料の給水サーバー設置(RIEF)」
06:カンタス航空
(=オーストラリア)
世界初の「ゼロウェイスト飛行」を実施
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「シドニー発アデレード行きのQ F739便」
→機内サービスで一切ゴミを出さない
機内食で出すのは、サトウキビで出来たお皿やデンプンでできたナイフ等
参照記事:「豪カンタス航空、世界初の「ゼロウェイスト飛行」を実施」
日本のゼロウェイスト宣言
日本初:(2020年)徳島県上勝町
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【面白い取り組み】
・ゴミ収集車は走らず、町民は自家用車でゴミステーションまでゴミを持ち込む。(自分の都合の良いときに出せる)
・ゴミステーションでは生ごみを受け入れておらず、各家庭で堆肥に。
・企業と協力で、特定のゴミを回収するプログラム
・まだ使えるもったいないものは「くるくるショップ」に持ち込める
【周辺施設】
<WHY(Hotel)>
・プラスチックごみ削減のため、使い捨てアメニティの提供なし
滞在中に必要な分の石鹸と飲み物は、チェックインの際に量り分けにて提供
・飲食店や自動販売機を併設していない
上勝町はコンビニやスーパーがなく、食事が出来るお店が限られる
・客室に使用されている窓を含め、ソファやカーテン、ラグなど、目を凝らすといたるところに廃材や古材がアップサイクルされている
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<RISE &WIN Brewing Co.>
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<cafe Polestar>
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![](https://assets.st-note.com/img/1694819206496-kMU7IsXyGH.png?width=1200)
SDGs11「住み続けられるまちづくりを」
![](https://assets.st-note.com/img/1694819440923-jCnVkwp08w.png)
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*住環境
現状:スラムで暮らす人は世界で10億人
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スラムの定義
都市部で多くの貧困者が集団となって住んでいる区域のことです。スラム街・退廃地区・貧民窟とも呼ばれ、語源は「眠る/休止している」という意味の「slumber」から来ています。
<世界のスラム>
・アフリカのケニアに「キベラスラム」という最大のスラム
・インドのムンバイにはアジア最大のスラム「ダラビ」
・スペインのマドリードには、ヨーロッパ最大級のスラム「カニャダ・レアル」
・アメリカミシガン州の「デトロイト」
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取り組み事例:
・「誰もがきちんとした場所で暮らせる世界」の実現を目指す
国際NGOハビタット
・ブラジルのポルト・アングレ市の参加型予算
参加型予算=住民が直接に市や町の予算の一部の使い方を決める制度
住民から予算の使い方のアイディアを募り、住民投票によって使い道が決められる。日本でも東京都や三重県で取り組まれている。
・東京都:都民による事業提案制度-東京都財務局
・三重県:みんつく予算-財務庁
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*交通
現状:サハラ以南のアフリカで公共交通機関への便利なアクセスが可能なのは、都市住民の3分の1未満。
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取り組み事例:
・オランダ鉄道駅の視覚障害者向け利便性の向上
例:音声版の路線説明、触覚ガイダンスの導入など
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*大気
現状:世界の都市人口の99%は汚染された空気を吸っている
↓東京の大気汚染について詳しく知りたい方は以下のサイトへ!
「環境対策を進める東京都」-主な都市の大気汚染状況
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取り組み事例:
・ロンドンのULEZ(超低排出ゾーン)制度
このゾーンをロンドン全域に拡大
例:排出基準が満たない車両は、市内通行時に1日1.25ポンド支払う
→ロンドン中心部では約50%の窒素削減、汚染物質も他地域の5倍の速度で減少。
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*災害
現状:住民の移動を余儀なくさせる災害の年間発生件数が年々増加
![](https://assets.st-note.com/img/1694821202547-xJ8910z24q.png?width=1200)
ゼミを終えて
・「人の関心のなさにも理由がある」
私は今まで相手の関心がないことに、あまり深掘りせず受け流していた部分があったように思います。
そもそも人には価値観があって、興味がないことを無理やり押し付けてもと考えていたからです。
ですが「興味がない」で終わらせるべきではないことも世の中には沢山あると思っていて、それが環境問題などの世界で解決すべき、私たちの生存に関わる問題です。
今回のゼミでは「諦めるのは簡単」であり、受け入れる余地を広げることが大事だと学ぶことができました。
何の理由や欲望があってそのような行為に走っているのか
何と関連付けたらその人の興味に繋がるのか
これを考え続けない限り、人を動かすことなど出来ないと気付けたのは大きな収穫だったなと思います。
・「すべてに合意形成をしなくてもよい」
人はそれぞれの「正義」を持っていて、それは大切にしているものが違うからこそだと考えます。
それらの目線合わせを行ったところで、何も前には進まず目的を見失ってしまうことが今まで多くありました。
私は元々完璧主義者で、みんなが同じ気持ちじゃないとと焦りを感じてしまうのが常だったと思います。
でもそれぞれの個性をどう活かすか、どうしたらチーム一丸となって物事を進められるのかを最優先で考えなければならないと学べたゼミでもありました。
「物事を進めるために必要な合意は何なのか」
まさにリーダーシップを発揮する上で、とても大事な考え方だと思います。
人と何かを進めていく上で、必要不可欠な考え方を今回のゼミでは学べ、大変有意義でした。
次回のゼミでは今まで学習してきたことを私自身に、またollyにどう活かすか
考えていきたいと思います!