HD-2D版『ドラクエIII』性別廃止でプレイヤー混乱?――新たな選択肢「ルックスA/B」が生んだ波紋
2024年11月14日、待望のHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』がリリースされました。美麗なグラフィックと懐かしさを感じる音楽、そして多くの新要素が注目を集める中、ある変更点が話題の中心となっています。それは「性別選択」の廃止です。
リメイク版では、従来の「男/女」の選択肢がなくなり、代わりに「ルックスA」と「ルックスB」を選ぶ仕様に変更されました。この新たな試みは賛否を巻き起こし、プレイヤーの間で「わけがわからないよ」と困惑する声も少なくありません。この記事では、この変更の背景と、それがもたらした新たな「伝説」を紐解きます。
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第1章:性別廃止の背景にある多様性への配慮
『ドラゴンクエストIII』は、1988年のファミコン版発売以来、世代を超えて愛される作品です。当時は「男」と「女」という選択肢が用意されており、これがキャラクターの成長や装備、イベントに影響を与える重要な要素となっていました。
しかし、現代のゲーム業界では、多様性や包括性が重視されています。HD-2D版の開発チームは、このリメイクを通じて現代的な価値観を反映させることを目指しました。そこで性別という枠組みを廃止し、キャラクターのビジュアルに焦点を当てた「ルックスA/B」という新たなシステムを導入したのです。
「性別ではなく、見た目で自由に選んでほしい」という意図は、プレイヤーの選択の幅を広げると同時に、固定観念に縛られないキャラクターメイキングを可能にしました。
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第2章:新システムがもたらした混乱と困惑
ところが、この革新的な変更は、一部のプレイヤーに混乱を招く結果となりました。オリジナル版では、性別によって装備可能なアイテムが異なり、「ひかりのドレス」や「エッチな下着」といったユニークな装備も性別に基づいて設定されていました。
リメイク版では、性別がない代わりに「ルックスA/B」によって装備制限が変わるのか、それとも完全に自由化されているのか、明確な説明が不足しています。また、性別が絡むイベント(例えば、特定のNPCがキャラクターの性別によってセリフを変えるなど)がどのように処理されているのか、プレイヤーの間で疑問が広がっています。
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第3章:プレイヤーが体験した“新たな伝説”
プレイヤーたちは、性別廃止という新たなルールの中で、独自のストーリーを紡ぎ始めています。
自由なキャラクター作り
「ルックスA/B」という選択肢は、見た目だけでなく性格や個性を自由に創造する機会を提供します。あるプレイヤーは、「Aを選んだら、戦士が少し中性的なセリフを話すようになった」と気づき、それを楽しんでいます。
コミカルな装備の解釈
一方で、「ひかりのドレス」がどちらのルックスにも装備できることを発見したプレイヤーは、「Aの見た目でドレスを着せると妙にシュール」とSNSでシェア。その結果、「わけがわからないけど面白い!」という新たな楽しみ方が生まれています。
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第4章:性別廃止がもたらす未来
HD-2D版『ドラクエIII』の性別廃止は、賛否両論を巻き起こしながらも、ゲーム業界全体に一石を投じる挑戦的な試みです。この変更が成功とされるか否かは、最終的にはプレイヤーがどのように受け入れ、楽しむかにかかっています。
また、この変更が他のゲームにも影響を与える可能性があります。性別という要素を超えて、多様性を尊重するデザインが今後のスタンダードになるかもしれません。
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結論:「わけがわからない」も冒険の一部
『ドラゴンクエストIII』は常に「冒険」のゲームです。HD-2D版で追加された「ルックスA/B」という選択肢もまた、新しい冒険の形を提示しています。
慣れ親しんだ性別選択を失い、戸惑うプレイヤーもいるでしょう。しかし、それこそが『ドラクエ』の真髄――未知の世界に飛び込み、そこから自分だけの物語を紡ぐことではないでしょうか。
さあ、次はあなたが新しい「伝説」を作る番です。「わけがわからないよ」と笑いながら、HD-2D版『ドラクエIII』を楽しんでみてはいかがでしょう?