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エッセイ#51 『今夜の我が家は、うどんカレー』

どうも、シンスケです!

よく「カレーは二日目の方が美味しい」といいますね。はい、確かに納得です。二日も経てば、カレーに入っている具材達はグツグツと時間を掛けて熟成されていきます。

そして、あら不思議。あのカチカチだった人参やジャガイモ達は、いつしかトロトロになっているのです。

更にトロトロになった具材達が、カレーのルーと混ざり合ってあの深みが出るのですね。

二日目よりも三日目。

我が家は、四日目からは更に変化しカレーうどんへと変貌をとげます。

世の中にある家庭の、カレーが二日続いた三日目が、カレーうどんの確率は一体どれ位なのだろう?

そんな事を考えていた秋分の候。


 家に帰ると、下の娘が「おかえりなさい」と出迎えてくれた。

「ただいま〜、お父さんお腹空いたなぁ。今日のご飯は何?」

仕事着を階段の下に脱ぎ散らかしながら、娘に聞く。

すると、娘は嬉しそうにこう言った。

『うどんカレー』

片脚フラミンゴ状態でズボンを脱ぎかける。その体勢のまま一瞬、脳内の思考回路が停止した。

脳内(旦那!アンタの脳みその中には、『うどんカレー』という言葉はありやせんぜ!)

俺(うどんカレー・・・。おそらく、昨日の晩御飯がカレーだったから、カレーうどんの事だろう)

脳内(あくまでカレーが主役なんだから、うどんにかけられて、カレーうどん。至極当然の事でっせ旦那!あのチビ、何言ってんのやら)

「カレーうどんの事かなぁ?うどんとカレーが逆になっとるね。アハハハ」

待っていました、夕飯時。カレーが大好きな娘は、三日目のトロトロを通り越して、ドロドロになったカレーを食べている。

コレはコレで美味そうだ。

ペロリと半分を平らげて、ひと息ついた娘は「よっこらせ」とイスから降りた。そのまま、御椀を手にしたままキッチンへ。

そして何と、お昼のうどんの余りを御椀にぶっかけたではないか。

脳内(旦那!うどんを上にぶっかけたのなら、それはもう『うどんカレー』なのですぜ!)

そして再び、娘の第二ラウンドが始まったのだった・・・

ーーーおわり




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