見出し画像

「レスリー・ゴーア - It’s My Party (後編)」

☆こちらは、2022年2月23日に配信された、「オールディーズライブハウス がモット楽しくなる話」メルマガの掲載です☆

☆毎週一緒に楽しんでくれる方は、ぜひコチラから無料登録してくださいね


☆本日のテーマ☆
「レスリー・ゴーア - It’s My Party (後編)」

今日は、先週の前編の続きとなります。
前編をまだご覧になっていない方は、まずこちらからご覧ください。


☆ 前編


前編では、「It’s My Party」はレスリー・ゴーアがオリジナルではなかった話と、レスリーをプロデュースしたのが、のちにマイケル・ジャクソンとタッグを組み、史上最も売れたアルバムを共同制作する「クインシー・ジョーンズ」だったというところまでお話ししましたよね。

そのクインシーとレスリーは「It’s My Party」で全米1位を獲得することになるのですが、
2人の運の強さを感じさせる面白い出来事が、曲の発売前にあったんです。

その出来事というのは、
レスリーとクインシーが「It’s My Party」を売り出そうとしているのと同じころに、
実はある一人の超大物プロデューサーも「It’s My Party」で大ヒットを狙っていたのです。

その超大物プロデューサーとは、「ウォール・オブ・サウンド」で知られる「フィル・スペクター」でした。
彼は、ザ・ロネッツの「Be My Baby」をプロデュースしたことでも有名ですよね。

そのフィルが、「It’s My Party」をクリスタルズで録音し発売するところまで既に進めていたんです。

クリスタルズを知らない方のために彼女たちの曲を1つ載せておきますね。

☆「Da Doo Ron Ron」 ザ・クリスタルズ


それによって、「It’s My Party」を管理楽曲としていたシュローダー社は、
フィルがプロデュースするクリスタルズの曲の方がレスリーよりも確実にヒットに繋がると思いクインシーに対して発売を諦めさせようとまで考えていたんですよ。

しかし、ここがレスリーとクインシーの運が強いところで、二人が「It’s My Party」を録音した夜にたまたまクインシーとフィルが顔を合わせることになるんですね。

そしてその会話の中でフィルは、クリスタルズで「It’s My Party」を録音していることをクインシーに話してしまいます。

そこで、クインシーは何も言葉を返しませんでしたが、
その場から慌ててスタジオに戻り、レスリーの曲を全国のラジオ局へ送ったのです。

それによって、クリスタルズよりも先にレスリーの「It’s My Party」は世に広まり、全米1位の大ヒットへとつながっていくのでした。

もし、その夜にクインシーがフィルと会うことなく会話をする機会がなかったら、またフィルがお喋りではなかったら、現在私たちが聴いている「It’s My Party」はクリスタルズの曲だったかもしれませんね。

ちなみにフィルは、この出来事に激怒してクリスタルズで録音したテープを捨てたらしいのでクリスタルズのバージョンは世には出ていません。
個人的にはクリスタルズのバージョンも聴いてみたかったなぁと思います。


こんな話や歴史を知ると、レスリー・ゴーアの「It’s My Party」を今まで以上に楽しんで聴けるような気がしますよね。
OLH(Oldies Live House)の生演奏で聴く、「It’s My Party」がモット楽しくなりそうです。

あっ、それと、OLHではあまり演奏されていませんが、「It’s My Party」には続編となる曲があるんですよ。

「It’s My Party」の歌詞の中で、いなくなった恋人の「Johnny」が戻ってきて、今度はそのJohnnyを奪っていた「Judy」が泣く番だ!という内容の「Judy’s Turn To Cry」という曲です。

こちらもナイスな曲なので、「Johnny」と「Judy」の物語を楽しみながら「It’s My Party」と一緒に聴いてみて下さいね。

☆「Judy’s Turn To Cry」


いかがでしたか?

曲の良さは置いといて、「Johnny」と「Judy」の物語について一つ言わせてもらうと、「Johnny」はダメな男だと僕は思うんですよね。
今回は許してもらったようですが、きっと彼はまた女の子を泣かせるような気がします。(笑)


2回のシリーズでお届けしました、「レスリー・ゴーア - It’s My Party」はいかがだったでしょうか?

どんな曲にも言えることかもしれませんが、レスリーのIt‘s My Partyが大ヒットした裏には色々なドラマがあり、そのドラマの登場人物、そして彼らの決断や運などの要素が絡み合った結果なんですよね。
これらが一つでも欠けていたら、結果は違っていて私たちがレスリーとこの曲を知ることはなかったかもしれません。

ようやく今年の7月から公開が決定したエルヴィスの伝記映画の中でも、そんなことを考えさせられるシーンがきっと沢山描かれていることでしょう。

コロナ禍が落ち着かないせいでOLHにはまだ行けませんが、名曲の裏にあるドラマも一緒に感じながらオールディーズを自宅で楽しんで行こうと思います。

本日のテーマは、「レスリー・ゴーア - It’s My Party (後編)」でした。

読者のみなさんが、毎日幸せでありますように!


あさがお ひであき
「オールディーズライブハウス (OLH=Oldies Live House)
がモット楽しくなる話」


☆毎週一緒に楽しんでくれる方は、ぜひメルマガ登録してくださいね☆ 


☆ Facebook 上で運営中のオールディーズライブハウスコミュニティ☆