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グライダーと飛行機の違い

はじめに

noteに出会い、記事のテーマを得るために読書の時間が少し増えてきたように思います。今までは、何となく夕食後はテレビを見ていました。
notoの投稿を始めて、数件の下書きを書き、それを再読し全体の構成、修正を行うようにしています。平日は、就寝までの少ない時間で見直しています。今ある程度、投稿出来るところまできているのが、 「思考の整理学」についてです。

グライダーと飛行機の違い

記事のタイトルは、外山滋比古先生の「思考の整理学」の冒頭に出てくるかなりインパクトがあるテーマです。
それは、日本の教育現場では、生徒は、先生からの授業を受け身で、知識の習得に努め、自らが考えて物事、事態を解決するという能力は重視していないとの趣旨のことが書かれています。
それが、標題の「エンジンを持たないグライダーと自力で飛ぶことができる飛行機の違い」です。

わたしは、このテーマには過去の体験を踏まえ同感できます。
ここで、当時の団塊世代の教育、就職の光景の話をしたいと思います。
私の入学した小学校は体育館を教室にした1年11組でした。
昼休みは、高学年と低学年の2クラスで時間を分けて体育館を使用していました。身体の大きい上級生と3年までの下級生ではぶつかって怪我をするから分けていました。それだけ当時は多くの子供が学校に居たのです。
それと、先生の言われたことを素直に聞くのが良い子で賢い子として見られていました。生徒が自発的に何か起こすと、統制を乱すとして先生から叱られたものです。
生徒個々の能力に応じた教育を行うのではなく、生徒全体を一様に伸ばしていくことが、大事だったのです。

高度成長期時代、「グライダー」人材が必要だった

高度成長期時代にはこのような「グライダー」人材を必要としていたのでしょう。集団として統一した行動が企業の生産性を上げるのには都合がよかったのです。
軍隊のように指揮官の命令で、皆が同じ方向に行動することが求められたのです。なんの疑いも持たず、従順に従う必要があったのです。自分の意思、判断は必要なかったのです。

当時のテレビでは、ベルトコンベアに部品が流れてきて必要な器具の取り付け、組み立ての作業を黙々と従事してい従業員の映像が流れていました。

金の卵

都会の工業地帯に、地方の中学や高校を卒業した若者たちが、就職のために集団でやってきました。当時は、「集団就職」と言う表現が使われ、特に中学を卒業して就職した人たちは「金の卵」と言われていました。
高度経済成長を支える重要な労働力の提供を担っていたのです。

この間、上野駅に行く機会があり、当時の東北線のプラットホーム、ゼロ番線を探してみましたが、もうその様な面影もなく、ちょっぴり寂しい気分になりました。半世紀前には、井沢八郎の「ああ上野駅」が流行っていました。

如何に飛行機人間を育てるか

我々世代が活躍した製造業の高度成長時代は過去の歴史の中に埋もれてしまいました。
この本の中では、これからは、グライダー思考と飛行機思考を併せ持った人間が求められると書かれています。
真新しい内容では有りませんが、それには
1 KJ法、マインドマップ等の手法で問題の把握を図る。(発散と収斂)
2 さらに異なる業種との交流を図る。(異文化交流、異業種交流)
3 異なる知識を結びつける。(新たな価値、革新的、独創的な発想み出す)

最後にアップルのスティーブジョブについて

彼は、イノベータの一人として挙げられると思います。つまりグライダー思考と飛行機思考を併せ持った人間です。
個人的には、当時アップルの「SE30」が欲しくてたまりませんでした。
アップルの「IPHONE」が出たときには大騒ぎでありました。それはガラケーを超える画期的な製品でした。既存の電話にコンピュータアプリが共存するものでした。スマホは今も進化をしています。もう多くの方はスマホがなければ生活が成り立たないところまで来ているのではないでしょうか。
しかし、残念ながら彼は癌で若くして亡くなってしまいました。
彼のスタンホード大学でのスピーチが何かヒントになるのではと思っています。既に見た方も、興味があれば見てください。


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