習慣化入門⑥習慣化最強テクニック「If-thenプランニング」
習慣化入門シリーズの6回目です。
今回は「If-thenプランニング」という習慣形成テクニックを紹介します。
簡単にできるけど効果が高いテクニックなので、覚えておいて損はないでしょう。
If-thenプランニングとは?
If-thenプランニングとは、「もし〜が起こったら(If)、そのときは〜する(then)」と、あらかじめ習慣化したい行動のタイミングを決めておく方法です。
朝起きたら、ストレッチをする
歯を磨いたあとに、スクワットを1回する
みたいな感じですね。
「こんな簡単な方法で意味あるの?」とは思うかも知れませんが、これ実はほとんどの人が無意識に経験したことがあります。
例えば、皆さんが風邪を引いたら病院行きますよね。
そしてそのときほとんどの場合、薬を処方してもらうと思いますが、薬って「朝食後、夕食後に、1錠飲む」と飲むタイミングと量を設定してもらってますよね。
これIf-thenプランニングなんですよ。
薬をもらって、もしこのタイミングと量を知らされてなかったら、きちんと薬を飲む自信あります?
僕はありません。
なぜIf-thenプランニングは効果があるのか?
If-thenプランニングは、効果量0.65〜0.99と言われています。
効果量というのは、ある理論を実践することでどれくらいの効果が得られるのかを数値化したものです。
効果量0がやっても意味なし、1がMAXで、その理論が完全に結果に相関するとみなされます。
目安としては、0.3を超えたら「やる価値あり」、0.5を超えたら「絶対やるべき」と言われていて、If-thenプランニングは0.65〜0.99と言われているので、まあテクニックとしては五条悟クラスなんですね。
なんでこんなに効果が高いのかというと、人間というのはもともと、「敵が現れたら逃げる」「おいしそうな食べ物を見つけたら取りに行く」という行動をするように脳に組み込まれてきたからなんです。
「ある状況が起こったらこの行動をとる」ということをしないと、生きていけなかったからなんです。
If-thenプランニングはこの生存本能を応用して、意図的に設定するものなんですね。
If-thenプランニングの設定方法
では具体的にIf-thenプランニングの設定方法をご紹介します。
とは言っても、いたってシンプル。
上記の公式のAとBに当てはめるだけ。
Aには状況や時間、Bには習慣化したい行動を入れましょう。
具体例をたくさんみたほうがわかりやすいでしょう。
朝8時前に起きたら、まず掃除をする
外でお昼ご飯を食べる前に、ジムで汗を流す
会社に着いて仕事を始める前に、2分間呼吸をする
上司に嫌みを言われたら、そのあと2分間深呼吸をする
人に話しかけることをためらったら、2回深呼吸してから話しかける
エレベーターで人と出会ったら、相手を問わずあいさつをする
簡単ですね。
ただこの当てはめ方もちょっと注意が必要なポイントがあります。
悪い習慣をやめたいときには向いていない
If-thenプランニングは、よい習慣を身に付けるときには最高のテクニックなのですが、悪い習慣をやめたいときには向いていません。
例えば「つまみぐいをやめたい」というときには設定できないのです。
この場合、「つまみぐいをやめたい」のほうを変換する必要があります。
このように変換すればIf-thenプランニングを利用することができます。
悪い習慣をやめるテクニックはまた後日。
Aはなるべく毎日起こる条件にする
A、つまり状況や時間は、毎日起こる条件にしてください。
まあそれはそうですよね。
1ヶ月に1回しかないような状況を設定しても習慣化は無理ですから。
たいていの人は朝起きる時間は固定されているでしょうし、お昼ご飯なんかも同じ時間帯でしょう。
自分の生活を振り返ってみて、毎日起こりそうな時間や状況を探してみてください。
Bはできるだけ具体的にする
習慣化したい行動はできるだけ具体的にしましょう。
例えばさきほど例で
朝8時前に起きたら、まず掃除をする
はあまり具体的ではありません。
掃除をするなら「どこを」とか「何分間」とかまで具体的に設定したほうがいいでしょう。
あいまいなら脳が迷ってしまい、行動を移すまでに時間がかかります。
迷う必要がないくらい具体的にしておくのが大事です。
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