練習の科学⑦科学的に正しい「踊り込み」のやり方
練習の科学シリーズの7回目です。
7回目は,みんながやってるんだけど,実はきちんとしたやり方を知ってる人がほとんどいないであろう「踊り込み」について考察していきたいと思います。
そもそも踊り込みは何のためにするのか
「踊り込み」とは,発表会などの練習期間中,振付や構成が終わり,ある程度踊れるようになってから最初から最後まで通して踊る練習をひたすらやることを言います。
僕も踊り込みの方法を教えてもらったわけではなく,ダンスを始めた大学のときからの風習みたいなものを受け継いで最近までやってました。
他のインストラクターに聞いてみても,そんなにやり方に大差はなく,ただただ連続で通しで踊ってるという印象。
練習のやり方というのは目的によって変わってきますので,まずは「踊り込みは何のためにするのか?」というところを明らかにする必要があります。
踊り込みの目的として考えられるのは
本番で間違えないため
本番で踊り切る体力をつけるため
くらいかなと思います。
上手くなるという目的よりは,本番で間違えずに踊り切るということが目的のことが多いでしょう。
間違えないため目安は5回連続間違えずに踊れること
ではまず「間違えないためにはどれくらい踊り込めばいいのか」ということですが,ダンスに関する研究などはないので,ここでは学習と記憶に関するデータを見てみましょう。
学習した内容を記憶に定着させるには「5回」復習をするべきだというデータがあります。
5回以上復習をしても記憶の定着度はさほど変わらないのだとか。
もちろん勉強とダンスは違うので一概に言えませんが,とりあえず「5回連続で間違えなかったら覚えていると考えてもいい」と僕は考えています。
練習のどこかで「覚えているかチェック」として5回連続で間違えないことを目標にする練習を入れるといいでしょう。
ただこれは「休憩を入れずに」というわけではないので,集中力が途切れないようなスケジュールでやればいいと思います。
体力をつけるならインターバルトレーニング風に踊り込む
本番で体力切れを起こさないようにするための練習であれば,「インターバルトレーニング」を参考にした踊り込みを提案します。
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