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2025 3 道東の野生


昨年7月エトピリカとラッコを撮影し、年末札幌でクマゲラを撮影できた。それから今回羅臼でオオワシ、オジロワシを撮影してカメラを向ける先の被写体のレベルが上がっていると気づいた。今のカメラは会社勤めを退職してから買った一眼レフカメラの入門機でスマホのカメラより性能は良く退職後写してきた被写体では充分な性能だった。しかし、昨年から今年撮影したいと思う被写体には性能が物足りなくなってきた。

エゾモモンガと出会って今のカメラで撮影すると全く役に立たないカメラだと思い知らされた。今回羅臼や野付半島で撮影したオオワシ、オジロワシ、エゾシカの写真を見るともっと性能の良いカメラが欲しい、と痛切に感じた。

横浜のヨドバシに足を運んでInstagramにある写真を見せてこのレベルのカメラが欲しい、と何度か相談すると買うべきカメラが絞り込めてきた。大きな出費が発生する。

こんな出費がこの年代で必要になるとは想定外だった。生活して行く中で被写体が今までと変わり撮影レベルを上げていきたい、という動機が新しい生活の地平を上げる、ということだ。
年金生活だが刺激のある動機で生活を変えることに満足している。


昨年同じ時期に根室ネイチャーセンターで風蓮湖のツアーを巡った。オオワシ、オジロワシの撮影がその目的だったがガイドから羅臼ネイチャークルーズがありオオワシとオジロワシを撮影したければお勧めだと教えられた。また落石ネイチャークルーズもある、と勧められた。

律義な私は昨年7月にエトピリカを見に落石ネイチャークルーズを申し込んだ。エトピリカとラッコを見た。

羅臼ネイチャークルーズは2月の後半が良いと聞いていた。流氷に乗るオオワシ、オジロワシを倍率の低い一眼レフ入門機の私のカメラでも撮影できる、という。

道東は宿が少なく直ぐに満室になる。天候の具合で羅臼にも落石にも行けるようにホテルは中間の中標津にした。JALのマイレージ会員なので新規就航した丘珠→中標津に乗り北海道を空から横断し大雪山を見たかった。
新千歳から丘珠へ移動の途中札幌に寄りワラジみたいなベーコンのランチを食べた。

Cafe blue
摩周湖 カムイッシュが見える

大雪山は見えなかったが摩周湖は見えた。初日は移動に費やし中標津でいつも食べるジンギスカンで食事した。

ジンギスカンそら 肩ロース

羅臼ネイチャークルーズは、夜明け、9時、13時の3コースがあり9時を予約した。クルーズは午後は欠航の割合が高くなるので午前中の予約が必須だ。夜明けはオオワシ、オジロワシの食事の時間でいい写真が撮れる可能性が高い、でも早朝で準備が大変なので9時にした。

中標津のホテルから羅臼の道路は氷で凍結していた。こんな長い距離凍結路を走るのは始めてだ。自分が極地にいることを実感させてくれる。船に乗ると大玉のレンズを持ったカメラマンで混み合っていた。いつもこの時期流氷が羅臼に着岸しているはずが流氷は無かった。その代わりいつもはいないシャチが顔を出した。二度顔を出したが突然で写真は撮れなかった。

オオワシとオジロワシはシベリアから越冬のため羅臼に飛来する、日本最大の猛禽類だ。

オジロワシ
オオワシ

ポイントでクルーズガイドが冷凍の魚を海に投げる、それをオオワシ、オジロワシが脚で掴み取る。
楽しめたが知床岬クルーズや落合クルーズで何ともなかったのに今回は船酔いした。朝食を食べて間のないクルーズが災いしたと思う。来年もまた同じ時期に来たいと思うので次は朝食の時間に気をつけたい。

百名店の濱田商店でランチの予定だったが船酔いで中標津のホテルに帰り部屋で休んだ。この日は結局ホテルのベッドで休んで終わった。写真の手応えはあったが船酔いで酷い一日だった。

翌日は遅い朝食を摂り野付半島に向かった、オスのエゾシカの群れがいたが道から離れた遠くで食事している。エゾシカは活動が活発になる午後の方が良いと思いランチを食べに羅臼の濱田商店に向かった。

海鮮丼

丼の中央のエビは牡丹エビと言い野付半島産だ。この濱田商店が百名店に選ばれているのはキンキが理由だと思う。でも一人では食べきれない大きさのキンキだ。キンキはいつか食べてみたい。

野付半島に戻るとエゾシカの群れが道路の近くにいる。予定通りだ。

ひたすら食べている

雪が横殴りの風で容赦なくエゾシカと私に打ち付ける。エゾシカも風雪を避けるため漁師の番屋の陰に身を置いた。

氷平原とエゾシカ
近付かないと逃げない


道東は野生を見ることができる。日本の他の地域には野生が消え去って久しい、だから野生を見に道東へ行く、多分来年も行く。
子供の頃自然と遊び合った刺激がそこにはあるから。

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