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「会社員としてのじぶん」とは違うことばをつかう場がほしいと思った
大学を卒業し会社員になって、文章を読んだり書いたりすることはものすごく増えた。毎日のメール、各種チャットツール、ちょっとした手書きのメモ、偉い人の「おことば」…内容の軽重はさまざまあれど、とにかく文を書き、読むことは会社員生活の中で相当な時間を占めている。
もともと本を読むことは好きだった。自分でなにかものを書くことも好きだった。だから会社員としてものを読み、書くことも苦ではない。
そんなこんなで10年以上が経って、ふと目の前のパソコンを見たとき、
「お世話になっております」「如才なきことながら」「誠に恐れ入りますが」
そんなビジネスワードが息を吸うように自分の手から紡ぎ出されていることに気づいて、あれっと思った。
会社員としての言葉の組み立て方を知れたことは損ではなかったと思う。いかに相手にわかりやすく伝えるか。誤解を生むことなく冗長にならず、できれば少しのユーモアも添えて、でもやりすぎることはないように。簡単なようで案外うまくできないもんだなと今でも思う。
ただそればっかりだとなんだかどうにも、おもしろくないのであった。
もっと思いつくままにだらだら文章を書いてみたい。といっても読む人にストレスを与えないくらいには軽快に小気味よく。それって相当難しいんだけど、でもそういう文章の方が読みたいし、書きたい。
そう思ってnoteをはじめてみることにしました。
だからテーマは決めない。思いついたことを思いついたときに書く。長さも決めない。そのとき書きたいことを書きたいだけ書く。(そうしたいからこそTwitterではなくnoteにした。つい長ったらしく書きがちな自分には140文字じゃあ全然足りない気がするので。そしてその選択は大正解だったと思う)
ただ、せっかくはじめるからには続けたいと思った。ので頻度だけは目安を作ることにした。だいたい1週間に1回。絶対ではないけど、それくらいのペース感で書いてみよう。
で、だいたい2ヶ月くらいがたった。
思うがままに文章を書くというのは、やっぱりというか案の定というか簡単なことではない。魅力ある言葉を紡ぐには相応のスキルが必要だ。自転車に乗ることができるひとは多いがロードレースができるひとは一握り。料理ができるひとは多いがプロのシェフとはぜんぜんちがう。そんな感じ。
だけど、行先もスピードもこだわることなく自転車を漕ぐ楽しみや、自分なりに工夫しながらこしらえる料理の面白さだって、あるのだ。
とはいえはじめてみれば、自己顕示欲みたいなものも出てくるのが人間なのであった。自分の文章がだれかの目に留まることはすなおにうれしい。せっかくだれかが読んでくれる(可能性がある)のであれば、ちょっとくらい面白い文章を書きたいという色気も出てきてしまう。まあそれもそれ、気にしすぎない程度に気にしていればよろしいと自分に言い含めよう。
2021年、「会社員」以外の自分がどんなことばをつかってどんな文章を綴るのか、もう少し試行錯誤してみたいと思う。