続・奥武蔵を走る時に僕が語ること
真のトレイルランナーは別れた女と過去のレースの話はしない。と、僕の崇拝するコーチが過去に言ってたとか言ってなかったとか。
久々に奥武蔵の話をしようと思う。
正確に言うと、約2年ぶりに走り始めた僕が再び奥武蔵を走るときの話だ。
ボストンのダンキン・ドーナッツでもノースショアのシュリンプでも、ましてや、秩父の高砂ホルモンでもない、僕が「走る」ことについての話だ。
改めて、走り始めてみて気づいたことは、自分にとって「走る時間」が必要だったんだなってことだった。
その理由をここで書くような野暮なことはしない。なぜなら、何かの理由(ここでは僕が走る理由)についてくどくど説明するという行為はどこかのお偉い政治家の演説くらいしょうもないことだと思っているからだ。
走る時間を捻出し始めたのが、今年の5月くらいだと思う。
時計もしなければ、走る距離も決めない、ただただぼーっと走る、で、疲れたり、帰らざるを得ない時間になったら自宅に帰る。そんなジョギングを日々繰り返していた。
目的もなく走るとはこういうことなんだなって思いながら。
そんな中、久々に仲間同士で走る機会(場所はもちろん奥武蔵)に誘っていただいたので、せっかくなので参加することにした。
それはそれは楽しい時間だったため、気分が高揚したこともあってか、その時のノリで僕は初秋に開催されるレースに参加することを約束した。
ちなみに、後先考えない「ノリ」とは非常に大切なものであり、これまでの人間関係、いや、むしろ男女の関係においても後先考えないノリの向こう側にあるもので僕が作られてきたと言っても過言ではないくらいだ。
そんな話はどうでもいい、僕は(ノリを言い訳にして)レースの舞台に戻ることにした。
戻るきっかけを求めていたのかいなかったのかは今でも分からないが戻ることにしたからには目的地へ向かって走るしかない。
僕の目的地?
もちろんニューサンピア生越だ。