転倒者
たまに綺麗な滑り込みを行う野球選手をテレビで見かけると、ありゃりゃ天才だと思う。多分それはプロ野球選手は勿論のこと、河辺で草野球をやっている少年選手の滑り込みに対しても同じことを感じるに違いない。何故私が他人の滑り込みに魅了されるのか。答えは単純で、私がめちゃくちゃ転ぶからである。めちゃくちゃは言い過ぎかもしれないが、大の大人が1年に数回コケるのは私の周囲ではかなり頻繁な回数である。
しかし、ここで不思議なのが小さい怪我をする割に大怪我を今まで負ったことがない点だ。例えば私の家族は、小さな怪我はしないが骨折であったり車とぶつかったり等の大怪我をしている。だが、私は生まれてこのかた大怪我をしたことがない。そんな私を見て、大怪我する側の人々は「いいね羨ましい」と漏らす。いやいやいやいや、ちょっと言わせて頂きたいのだが細々した怪我を100回と大怪我1回どちらがお得かなんて比べようも無いし、なんならこちらとしては絶対大怪我1回の方がお得じゃないのか...?と感じる。小さな怪我の場合、膝小僧を擦りむいてようやく治ったと思った瞬間にまたコケる始末だ。永遠の傷跡と呼んだら聞こえはいいが、見た目はただの万年瘡蓋マンである。昔、怪談レストランという児童書にて、リプレイという話があった。ネタバレになるので割愛するが、要するに何度も何度も繰り返す話だ。あの話程ホラー要素は無いし、ただの私の不注意ではあるがずっと治らない膝小僧の瘡蓋を見ていると私の身体の関節だけ、ずっとリプレイし続けているんじゃないかと昨日転んで擦りむけた傷跡を眺めながらぼんやりと思った。
そして、そんな私が今年買ってよかった絆創膏はキズパワーパッドプラスである。乾燥させて瘡蓋を作る時代はもう終わりと言わんばかりに、湿潤治療と呼ばれる乾燥させずに体液を宿したまま傷を治してくれる優れものだ。しかも完全防水。買うっきゃないっしょ!!!!
ちなみに、この最後の「買うっきゃないっしょ!!」は、すべらない話で小籔千豊さんが話していた昔バイト先で出会ったバブル香るおばちゃんを意識したテンションで言っています。確か元ネタのタイトルは「バイト先のおばちゃん」だったと思います。何故今そのテンションになったのか私にも不可解です。以上です。
お風邪など召されないようご自愛ください。
どうぞまたよろしくお願いします。