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「脂肪のかたまり」は役にたつ
100年以上前の小説ー!
短い話なので、あらすじと称して簡単にネタバレまで突っ走る。
脂肪のかたまり(意訳サンプリング版)
プロイセン軍に占領されたフランスの街。
気品ある娼婦が主人公だ。a.k.a.脂肪の塊ちゃん。
街を抜け出すために乗った馬車に、乗り合わせたのは10人の見知らぬ他人だ。
塊ちゃんは他人に親切だった。次にいつモノを食べられるか分からない旅の中、お腹を空かせてる10人の他人に食料を分けてあげられる女性だ。リスペクトっ!!!
11時間も馬車に乗ったところプロイセン軍の士官に足止めを喰らってしまう10人。なかなか出発許可書をもらえない。
士官は許可書と引き換えに、塊ちゃんとのセックスを期待している。
塊ちゃんは憤慨している。そんなくだらない事は オ•コ•ト•ワ•リ なのだ。
しかし10人はあの手この手の説法で、自身の利益のために親切をしてくれた塊ちゃんを性の防波堤として差し出すのだ。
シスターも同乗していたが、なんと神のコトバを代弁して、そのセックスは善きコトと諭している。
同じく馬車に同乗していた金持ち婦人は陰でこんなことをのたまう。
「士官はまともよ。この中から誰とでも寝る、娼婦を選んだのだから慈悲の心がある。」と。
コトが済んだ朝、とうとう出発できた馬車の中で塊ちゃんは汚らわしいものとして扱わ、蔑まされた。
塊ちゃんはついに堪えきれず、泣くしかなかったが、それは無いものとして無視されました、とさ。
これでお話はおしまい。
胸糞だー!!くそやろうーーー!!!!!!
このストーリーから学ぶべきことは無数にあるが、気をつけて生きる。これが一番。
「脂肪の塊」は1880年の小説だが、20世紀の性の防波堤として差し出され汚れとして扱われた女性にまつわる話が頭をよぎったりもした。
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グレイプバイン
モーパッサンの「脂肪の塊」との出会いはGRAPEVINEというロックンロールバンド。
LP『another sky』に収録されている「マダカレークッテナイデショー」の歌詞の一節。
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久しぶりにグレイプバインのアルバムを順番に色々と聴いてしまった、めちゃくちゃよかったなー
「脂肪のかたまり」のストーリーの紹介の後にカッコイイとして取り上げるのも歪だが、個人の受け止めとしてGRAPEVINEの歌詞にはときよりミソジニーの香りがフワッとある。
ただ、これがlove songなんだ!と言われたら、そうなのかもしれない。