脊柱起立筋と多裂筋
一般に言われる背筋は解剖学的には
表層の筋
広背筋
胸腰筋膜
中間の層
┏ 胸最長筋ー胸部繊維(始止が胸部の繊維)
脊柱起立筋
┗ 腸腰肋筋ー胸部繊維(始止が胸部の繊維)
深部の層
多裂筋
胸最長筋ー腰部繊維(始止が腰部の繊維)
腸腰肋筋ー腰部繊維(始止が腰部の繊維)
によって背部が覆われている
図にもあるように
中間層の2つの筋をまとめて、脊柱起立筋と呼ぶ。
脊柱起立筋は胸腰部伸展の主働筋として働く。
(胸腰部伸展の50%を担っている)
脊柱起立筋は緊張性の姿勢筋に分類されており
両側の緊張・短縮は、胸郭の後方移動変位または後方回旋変位を起こし、腰椎前弯亢進の原因にもなる。
多裂筋の一番の働きとしては腰椎間の分節的支持・制御である。
(腰仙伸展に20%しか貢献しておらず、文節的支持・制御に最も貢献していると考えられる)
多裂筋は腰部の筋の中では最も内側に位置する筋である。
腰椎から仙骨にかけて脊柱起立筋群の大きさは少しづつ減っていき、その変わりに腰椎多裂筋の筋腹の大きさが増してくる。
多裂筋が腰仙移行部においては、最大の筋肉になっている。