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有料メルマガライブラリから(555)「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか」
有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を掲載いたします。
自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。
=コラム「投資という戦闘を実行する兵士としての自分をいかに鍛えるか」=
(有料メルマガ第34回・2009/8/18配信号)
※2009年8月現在の内容です。留意してお読み下さい。
【前略】
個別企業の業績を決算短信や同業他社などの情報からどのように推理していくかも大事です。しかし個別銘柄を超えた株式運用全体でリスクを避けていくにはどのように考え行動していくかも、大事だと考えています。
それはシリーズのコラムで考えているので、今回は通常のシリーズに復帰しようと思います。4号前のシリーズ第10回目で述べた、自分の経済的実力を超えた投資をしないということは、言葉を変えて説明すると「決定的に不毛な決断を迫られるような株式投資をしない」ということです。
先週の無料メルマガ億の近道で、自分の資金ルールを破るような一銘柄への投資を行なうかどうか迷っていると書きました。株式投資を運用として考えている以上は、投資ルールを守るべきです。しかし投資としてではなく事業としてステークホルダーとして、事業そのものに投資するということで行なう株式投資に部分については、株式投資(=投資運用分)の資金からは隔離して、別立てで行なうというルールも設けています。たまたま投資信託を解約した資金を、その事業用資金として使用することに決めました。
このように色のついていないお金を自分で色付けして、明確に区別するのは本日のコラムで述べている、普段行なっている決断で間違い続けているために、最後の最後に不毛な決断を迫られることがないようにするためです。
不動産投資についても自宅と賃貸物件は明確に区別しています。株式投資についても、投資対象が株式を上場している企業への投資と、非上場の同族会社(=自分の会社)への出資は区別しやすいです。しかし、上場している企業だとしても、自分の会社への出資と同じ位置づけで行なうことがあっても不思議ではありません。例えば親族が創業者である上場企業に投資する場合もあるでしょう。それと同じように考えれば、良いことだと思います。
何のための資金投入かを明確にしておけば、本日述べる「決定的に不毛な決断」に追い込まれてしまうことは無いと考えています。
私がここで「決定的に不毛な決断」といっているのは、例えて言えば、10階建てのビルの屋上に連れて行かれて、ナイフを突きつけられて「自分で飛び降りますか、それても突き落とされたいですか。どちらが良いですか。自分で選びなさい」というような場合に迫られている不毛な決断のことです。ビルの10階から飛ぶことは、突き落とされても、自分で飛び降りても、命を失う可能性のある、絶対に避けたい行為です。
もう少し軽い例えでいえば、最近増えているようですが「今すぐ会社を辞めますか、それとも、いままでの半分の賃金で2倍働きますか。どちらか良い方を自分で選びなさい」というような決断のことです。
まあ、いってみれば、すでに不毛な選択肢しか残されていないような追い込まれた状況で、どちらにしても嫌な選択を強制されるような羽目に陥いるようなリスクの高い株式投資は行なわないということです。
普段から、このような不毛な選択に直面しなくても済むように、リスクの管理を行っていくこと(→自分の投資ルールを決めて、きちんと守っていくことなど)で、このような不毛な決断を迫られるような最悪な事態に追い込まれることを避けることが可能になります。
株式投資でいうところのリスク管理というのは「不毛な決断を迫られるような状況に追い込まれる可能性を普段から検討していて、そのリスクを事前に回避する」ということです。
つまり「不毛な決断」を迫られるというのは、それ以前の「普通レベルの決定」において繰り返し間違いを犯し続けたために、最後にその清算を迫られているにすぎない状態です。そんな羽目に陥らない為に「普通レベルの決定」を正しく行なうための管理を、きちんと行なうことが大切です。
不毛な選択を迫られないために私が選択しているのが、資産の割安株への分散投資です。時価総額の数倍の資産をすでに蓄積していて、今日廃業しますと宣言されたら、投資額の数倍のお金が返ってくることを投資する前にバランス・シートを確認することで明確に分かっているような企業に分散で投資しておくということです。
そのような資産価値の高い企業に投資していても、愚かな質の悪い一部の投資家の合理的でない投資行動によって、株価は乱高下してしまいます。
しかし、企業自体に価値があるので、投資環境が普通に戻れば、株価が資産価値から考えて適正なレベルまで回復する可能性は高いのが魅力です。自分に求められている課題は、市場の混乱からついてしまった株価に引きずられて、投売りに付き合わないという、自制心だけです。
繰り返しになりますが、株式「投資」が「投機」と決定的に違っているのは、株式投資において投資家は、企業が解散したときにすべての借金を支払った後に残る資産(=現金または現金に変えることの出来る資産)という目に見える資産をバランス・シートで確認した上で投資をするかしないかを自分で決定できるというところです。
「普通レベルの決定」なら一度や二度の失敗は許されます。そして失敗から学べばいいのです。「自分はいつ、どのようにして、決定をあやまったのか」を分析して、同じ間違いをしなければ良いのです。
信用取引を行なって、市場から強制退場を喰らって、まだ懲りずに信用取引で復讐戦をいどもうというような反省のない人は、同じ過ちを繰り返すことになるでしょう。失敗から学ばない人間は、その後も失敗し続ける可能性が高いです。
株式投資をすることにより、大失態を演じて致命的な大損をしているような投資家は「企業を見る目が無い」か「自分を管理する能力がないか」。あるいはその両方を兼ね備えているかです。
「企業を見る目が無い」なら努力して企業を見る目を養っていけば良いだけです。「自分を管理する能力が無い」なら自分を管理する能力を育成していけば良いだけです。両方とも普段のからの努力で培うことが可能です。自分にやる気さえあれば、充分可能なのです。
経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎
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