ナースの経験談⑥:ナースの経験値を高めよう!教育指導者になることのメリット
こんにちは、あゆみです。今回は「看護師の新人教育の指導者になることがあったら、経験した方が絶対にいい」というお話です。
その理由として、教育をすること、特に新人教育は、自身のスキルアップにも繋がるため、やってよかったと感じることができます。
教えるということは、自分にも知識がないとできません。そのため、正しい知識を伝えるために、自分もインプットするようになるし、教える立場になることで仕事への責任感も生まれます。
新人教育ということは、大変というイメージを持たれるかもしれません。確かに担当している時期は、ネガティブに感じる時もありましたが、指導者をすることで、自分も成長できたことを実感することができました。
この記事では、教育担当を3回経験した私が、担当をしたことで得られたメリット、デメリット、その時の気持ちの持ち方について紹介します。
1、ナースの世界に教育方法とは
私が経験したのは、プリセプターシップという教育体制に基づいたものです。新人ナース(プリセプテイー)に先輩ナース(プリセプター)が1年間マンツーマンで指導・教育していくというシステムです。さらに経験年数のたかい先輩看護師(アソシエーター)がプリセプタテイーとプリセプターの両方をファローします。
新人ナースにとっては、業務のわからない点などをすぐに相談できるという利点があり、先輩看護師は新人の成長を把握しやすく、教育していくことができる言われています。
私が新人ナースだった時は、プリセプターの存在はかなり大きいものでした。わからないことがあったり、他の先輩ナースよりも断然に聞きやすかったし、勤務の時にいてくれるだけで安心感を持つことができたのを覚えています。
プリセプターの時は、自分の知識や技術で曖昧になっているところを再度学び直しました。正確な看護を伝える必要があると思いましたし、1年間マンツーマンで指導するので責任を感じていました。
2、教育担当ならではの悩みとは
①教育の指導者になることの2つのデメリット
・教育することの責任が大きい
プリセプターシップ体制の特性ですが、新人と先輩看護師がマンツーマンで指導するということから、プリセプターの負担が大きいということです。新人の失敗やうまくいかなかったことを本人や他のスタッフから報告を受けます。
ネガテイブな報告が続くと、自分の教え方に問題があるのか、どうしてうまくできないのか、伝わらないのかと自分を責めてしまうことがあります。
・業務が増える
通常業務以外に、教える勉強の資料資料作りや新人が勉強してきた内容をチェック、その勉強内容を一緒に振り返りをしました。
また、他のスタッフへ新人の成長段階について報告ノートを作成したり、個別と全体の定期的な振り返りを行うなど、業務時間外で行なうことが多かったです。
3、なぜ教育担当をした方がいいと思うのか
①教育の指導者になることの4つのメリット
・自分の知識やスキルを教えるから自分も勉強するようになる
・人に教えることで、自分のアウトプットになる
・他のスタッフとの関わりが増えるため、職場で中心の立場になる
・自分の行動や態度を振り返ることができる。接遇、患者への態度など。
・自分の知識やスキルを教えるから自分も勉強するようになる
確実に勉強するようになります。正確な知識やスキルを教えるためにはそれを自分が持っている必要があります。日々の業務になれるとなんとなく仕事ができるようなり、それ以上に学習する努力をしなくなってしまいます。
誰かに教えるという環境になると学習の必要性を感じるようになります。
・人に教えることが、自分のアウトプットになる
インプットだけでなく、アウトプットすることで自分の知識として吸収しやすくなります。教えることは、最高のアウトプットの場だと思います。
・他のスタッフとの関わりが増える
特に新人の指導者は職場でも中心の立場になります。意見を聞くだけでなく、自分の意見も発言する必要があります。すると他のスタッフとの関わりも増えるので、もっとスタッフの一員として働いているという自覚を感じることができます。
・自分の行動や態度を振り返ることができる。
仕事に慣れてくる、経験を重ねていくと自分の行動を客観的に見るのが難しくなります。特に患者さんやスタッフへの接し方などは「慣れ」のようなものが出てきます。接遇、患者さんへの態度など新人を通して振り返る良いタイミングになれます。
②なぜ3年目で指導者をやってよかったと思ったのか
自分のナースの経験を振り返ると、特に3年目の時に新人の指導を担当してよかったと感じます。
確かに、経験もまだ浅い時に教育の担当になるので、自分に余裕もなく教えるという場面もありました。しかし、新しい経験を得ることができますし、指導者という立場を通して再度自身の仕事を振り返ることができたと感じています。
また、この時の経験は、その後の担当者になった時にも活かすことができるため、看護師になって一通り業務ができるようになる3、4年目で教育担当をすることは自身の成長に大きな良い影響が与えてくれると思いました。
4、指導者になったらこんな気持ちでやるといい4つのこと
・うまく成長しなくても自分を責めすぎない
・他の新人を比べない
・できなくても責めない、繰り返し教え続ける
・失敗を一緒に振り返ってくれる時間を作る
・うまく成長しなくても自分を責めすぎない
新人が出来なくてもそれを指導者自身の責任と自分を責めすぎる必要はないということです。どうしたら成長できるのか方法を考えても、自分のせいであると思いすぎると、指導することが嫌になってしまいます。
・他の新人を比べない
新人が複数人いると、必ずできる、出来ない新人がいます。そこで比べると指導者と新人のモチベーションが下がるということしか生まれません。態度にも出さないようにすることも大切です。
・できなくても責めない、繰り返し教え続ける
新人はできなくて当たり前、忘れて当たり前です。また同じこと聞いてきた、、と思うことはあると思いましが、プリセプターは基本的に新人の味方でいてほしいと思います。指導者は覚えるまで繰り返し教える。新人は繰り返されることで覚えていきます。
・失敗を一緒に振り返ってくれる時間を作る
新人にとって失敗することに対して落ち込みが強いです。ただ、失敗した時にどうすればよかったのかの対処方法を思いつくほど経験を積んでいません。一緒に考えて、あげる時間を持つことで失敗したストレスを吐き出す時間を作ることが大切です。
5、必ずしも教育指導者になる必要はない
教育指導者を必ずしもやらなければならないということもないし、やらなくても自分のスキルをあげる方法はいくらでもあります。
しかし、私の看護師人生で指導者になった時は勉強しました。
日々の業務に慣れてくると、毎日の仕事をこなすだけになることがあります。その日々では、なかなか自分の成長のために勉強をするというモチベーションが上がりにくい時期もあります。
私が勉強しようと思わせてくれたタイミングはいくつかありますが、ひとつには教育指導者という環境に置かれた時です。
誰かに指導をするという環境に自分を置くことで、学びの必要性を感じ、モチベーションが上がる要因の一つになると思います。
まとめ
教育の中でも新人教育は特に大変です。教えることも多くあり、人によっては業務負担につながることもあると思います。
でも、教育指導を通して、学習のモチベーションを高めることができ、指導することで自身のスキルを高めることに必ずできます。また、スタッフの一員、看護師としての看護観を振り返ることができ、仕事に対する姿勢もプラスに変化します。
そのため、もし、指導担当をするタイミングがあったり、したことがない方がいたら是非指導者を
してみてほしいと思います。
自分にプラスになる経験を得ることができると思います。
この記事がナースの指導者を負担に感じ、ネガテイブに捉えている方、どんなことをするのか気がなている方へ参考になったら幸いです。