Vibration制作ノート
OLD Jr.の「HAPPY SAD」から今回は、一番最後に作った「Vibration」の話。
この曲は、2018年くらいに泉水マサチェリーにお願いして最後にレコーディングした曲。
アルバムの中で唯一作詞も作曲も任せて、ボーカルディレクションも立ちあってもらった。
泉水マサチェリーと僕
泉水くんとは2011年くらいからほんとよく時間をともにしていて、僕の30代を一番知ってくれてる一人だと思う。
30代前半、まだ飲食店でバイトしながら暮らしてた時、飲みに行っては奢ってくれてリアルにご飯食べさせてもらってた。
30代中盤は、一緒に働いてた。
僕がコピーライターをずっとやりたいと言ってたら、当時彼が所属していたDONGURIという会社に紹介してくれて、突然就職が決まった。
30代後半は、音楽を一緒に作るようになった。
僕がアイドルの作詞をずっとやってみたいんだと言ったら、当時彼に発注されてたリリカルスクール の歌詞を書かせてくれて、その後リリスク作品に色々関われるようになった。
特に2017年以降は、リリスク作品を何曲も一緒に作ったり、その曲がオリコン1位になって二人で祝杯をあげたり。忘れられないシーンがたくさんある。
とにかく30代の僕は、彼なしにはあり得ないと思っていて、リアルに彼が引っ越す度に家の方角調べて枕の位置を変えてるくらい、足を向けて寝れない。
ありがとー!
というわけで、アルバムの曲もほぼ揃った2018年の時点で、僕の信頼できる人たちと作った、大久保潤也の哲学のような作品に、泉水マサチェリーの要素が入ってないのは変だと思って曲提供をお願いした。
ちなみに、毎日更新されてる泉水マサチェリーのnoteでも、この曲について前編・後編に渡って書いてくれてるので、音のことや曲のことはこちらで!
泉水くんには特にどういう曲を書いてくれとかはオーダーしなかった。
信頼しているのもあるけど、アルバムの終盤に、なんか全く客観的な目線の歌が入るのがいいと思った。
なんか、ずっと内相的な、感傷的な悲しみを表現してた時間を経て、人の作った歌を歌うことで少しだけ、その悲しみからの距離をとってミュージシャンとして向き合えた気がした。
真城めぐみさんとTSUTCHIEさんとのレコーディング
この曲のレコーディングも上田修平くんのスタジオで行なった。
まず、あだち麗三郎さんがSAXを吹きに来てくれて、後日、真城さんとのレコーディングにはTSUTCHIEさんも来てくれた。
このお二人とのレコーディングは、本当に今回の長い制作のハイライトと言えるかもしれない。
レコーディングしてくれた上田くん、曲を作ってくれた泉水くん、作詞した大谷くん、歌った僕。
全く別の青春時代を過ごしていたけど、4人とも、真城さんやTSUTCHIEさんに何かしらの影響を受けていて、そんな6人がミュージシャンとして真剣に作業してた、なんだかめちゃくちゃ幸せな時間だった。
そして、このレコーディングの後に「HAPPY SAD」というアルバムタイトルにしようと決めた。