書活334日目*ロスコ・ルームのあの子は私。
ここは、大人も子どもも情操を豊かにしてくれる場所。それがなくなってしまうのは、とにかく淋しいのです。
私たち家族がここを訪れたのは、オープンして間もなくでした。
ロスコ・ルームと名付けられたその部屋に入った時、小学生だった私は、母に何かを耳打ちしたそうです。
その言葉については、覚えていないのですが、のちに「川村美術館」を紹介される記事の中に私たち親子と思われる(もしかしたら違うかもしれないけれど…)会話が掲載されていたと母から教えてもらいました。
あの部屋に行くたびに時間の流れが変わるのです。ゆったりとものんびりとも言いがたい、けれど心地よい空気が身を包んでくれました。
あの中には何があるのだろうか…。
そう疑問に思うのですが、そんなことももうどうでも良くなるくらい「ただ、見つめていたい」と、いやもっと無の状態になります。
誰かと一緒にいるのに、たった一人きりのような感覚。無音、無臭、無機質、なのにホッとする温かさ。
この感覚の言葉をまだ出せていないのです。
なので、どうか、どうか続けていてほしい。芸術はなくしてはいけないのです。存続を求める署名をされているそうです。ご協力をお願いいたします。
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