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書活300日目*怖いものは怖い、でもやらなくちゃ!

失敗は恐れとなる。

失敗を繰り返せ、失敗は成功の元、なんていう失敗がポジティブに表現されることがあります。

しかし怖いものは怖い。
極力、失敗を避けて通ってきた人間です。

なので、人が失敗しそうだと予想されるものもあまり見たくはありません。それは、ドラマの中でさえも胃の辺りがひゅんと縮まる感覚を覚えます。

そんな私ですが、失敗を恐れている人を目の当たりにしてしまいました。

年に一度の健康診断の時の話、その人は私の顔を見るなり謝ってきたのです。

なぜかというと、遡ること一年前。その人は私の採血を失敗してしまい、再度採血をしなければならなくなってしまったのです。

そもそも採血する血管が見つかりづらい上に、とても細いんだとか。それはどこに行っても同じことで、私の血管を前に皆、悩んでしまいます。

成人してから毎年のように健康診断に赴いていましたが、一発で見抜いた人はたった一人です。

今回、健診での採決を担当された方は、大ベテランの方だとか。採血で失敗をしたことがないとおっしゃっていたところでの失敗。といいましても私の方の血管の問題なのかもしれません。

昨年のあの日、どうも針が血管を貫いてしまったようで、血液の出が突然悪くなってしまったのです。

「あー、ギリ?…うん、ギリギリ使える気がする」と判断をされていたこともあって、差し戻しが来た時にはおそらく驚かれたのかもしれません。

結局、再度採血をしにクリニックへ行きました。検診結果は特に問題なく、健康体のただ血管の細い人だということがわかりました。

さて、今回もこちらのクリニックを選択。
私を見た瞬間、看護師さんが「ああ、あの時は本当にごめんなさい、今日は絶対に失敗しないわ」と宣言。

他の検査を済ませていよいよ、とゴムチューブで肘の少し上辺りをきつく縛り、血管を探ります。

「今日もいない、いたと思ったら隠れちゃうのよ…」

この恥ずかしがり屋さんめ!
何度も、何度も触れる手がほんの少し冷たくなっている気がしました。

こちらまで緊張してしまいそうなのをグッと堪えます。深呼吸、なんとか血管が出ますように…。

そうこうしているうちに
「手の甲はやりたくないんだけど…やりたくないのよ、でも…ごめんなさい。確実な方を取らせて」

そうして私の手の甲に注射針を刺して、無事に短時間で血液が注射器の中に入っていきました。

ほーう、と息をついた看護師さん。
私も聞こえないようにため息を漏らします。

失敗は怖い。
それでもやらなければならない時がある。この壁を越えたその姿がとても眩しく映りました。

怖いけどその一歩を踏み出さなければ見えない風景。失敗を怖がってばかりではダメなのだと感じた日でした。

でもやっぱり、怖いものは怖い!!!!!!

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シマコシマ
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