書活316日目*16が好きなひと
伯母がしんだ。
父から22時16分にLINEが入っていました。ちょうど、電波が悪い場所にいたためそれを読んだのは、翌朝の台風一過の空がまぶしくなる予感の時間帯。
母は6人姉妹の4番目、そのすぐ上の姉である伯母は「16」の好きな人だったのかもしれません。8月16日に逝った彼女の誕生日は、3月16日。
そして、私の誕生日も3月16日。そうです、私は伯母と同じ誕生日なのです。誕生日が同じなので、星座はもちろんのこと、血液型から干支まで同じ。違うのは生まれた年だけ。
3月生まれの伯母と私、そして弟と誕生日を迎えていたのですが、盛大になったのは伯母の娘(私の従妹)が長男(伯母にとって孫)を産んでから。なぜならその子も3月16日に生まれたから。
産んだ母たちと、その子どもたちによる3.16の会は、祖母が亡くなる直前まで続いていました。集まる場所を失ってからは、お互いに電話やメールをしあっていました。
いつか、絶対来るだろうと想像していた別れがこんなにもあっけなく来てしまったのかと思うとどうしていいのかわかりません。彼女から名前を呼ばれる声が耳の奥で響いてます。でもこれも気づいたら忘れてしまうのでしょう。祖母の時がそうでした。ずっとずっと覚えておこうと繰り返し繰り返しその声を思い出していたというのに・・・。
「あーちゃん」
そう呼んでいた伯母の声を少しでも長く記憶していたい。お弔いとして、彼女のことをたくさん思い出そう、実家に帰ったら両親や弟といっぱい話しましょう。
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