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『アーティスト電力』いとうせいこう発電所1周年祭⚡️コモンズな再エネ⚡️は楽しい! 〜みんな電力本社見学記〜

数年前の引っ越しを機に、東京電力を卒業して再生可能エネルギーによる発電所で作られた電気を使いたいと探して見つけたのが、みんな電力(株式会社UPDATER )でした。HPには全国の電力の“生産者さんが並んでいて新鮮でイキのいい電気が届きそう。好きな電力生産者さんを選んで応援すると、地元の農産物などをお礼に送ってくださるところもあるというので、近隣の生産者さんがいいかな、みかんジュースのところにしようかななどと迷っていました。するとそのうちに、、

いとうせいこうさんが『アーティスト電力というプラットフォームをみんな電力の中に立ち上げること、第1弾として いとうせいこう発電所をリリースすることを知り、「こ、これだ(ビビッ⚡️)!」と思ってすぐさま申し込んだのでした。

2020年4月にリリースされたアーティスト電力 第一弾いとうせいこう発電所。みんな電力のパブリックブロックチェーンを活用し、電力のトレーサビリティをユーザー一人一人知ることができる仕組み。エネルギーは中央集権型でなく自律分散型に!という価値観のシフトを感じます。
*写真はHPから拝借しました。

アーティスト電力とは、アーティストが発電所を所有・運営して、ユーザー(ファン)は再生可能エネルギー100%の電力を使えるだけではなく、支払う電気代にはアーティストを応援するための“文化代・エンターテイメント代”も含まれるので、限定ライブに参加できるなどリターン特典が楽しめる、いわば新しいカルチャーネットワークです。(=と、さっきあらためて見直したV[いとうせいこうが語る] アーティスト電力とは?から引用させていただきました!)

それから1年。2022年の今(5月7日)、1周年祭がみんな電力の本社で開催されました。発案者で発電所を主宰する せいこうさんを囲んで、スタッフの方たちによる心尽くしのプログラムがいろいろ〜みんな電力本社の見学もさせていただきました。

みんな電力の本社オフィス。視界に高層ビルがなく、晴れた日には窓から富士山が見えるそう。
天井近くの柱には紫外線の層をつくり空気感染リスクを低減させるというエアロシールドが。みんな電力の仲間「みんなエアー」のソリューションのひとつ。
「2001年宇宙の旅」のモノリス的で頼りになりそうな空気清浄機。右下の小さなモニターがCO2量を見守るセンサー。これらがあるからお子さんを連れて出社することがあっても安心とのこと。
オフィスの真ん中には木製のうんていがドーン。電力生産者さんの土地の間伐材から作られたもの。誰が伐採し誰が組み立てたかなど、すべて顔の見えるつながりが大事にされています。日本の森林の多くは草刈りや間伐など定期的な人のお手入れが必要。放置すると土砂崩れなど心配です。
木質バイオマス発電に使われるチップを固めたオブジェがエントランスに。
エレベーターで上がってくるとまず目に入るのが、このロゴ・ネオン。壁にダダーッと並んでいるのはコンセントでした!
コンセントの向こう側にある顔を見えるようにしようというみんな電力の考えからこの壁のデザインが生まれたのだそう。
小料理屋さんの三和土のような、畳の打ち合わせスペース。このオフィスの一角がコロナ禍でミュージシャンを応援しようと解放されて、LIVE from the Office という名のライブがまさにココから配信されました!太陽光パネルにはミュージシャンの方々のサインが。
打ち合わせスペース『スナック再生』。日本全国の電力生産者さんの土地のお酒が並び天井にはミラーボールが回る昭和なスナック。ここでMTするとビジネスも弾むのだとか。参加ユーザー(ファン)も せいこうさん & みん電スタッフの方とここで語らいました。ナイスなアイディアが生まれたような?!
オフィスでプレゼンを聞かせていただくように、この1年をおさらいする振り返りクイズ、スタッフのジングル制作秘話、“再エネ王子”によるタンザニアレポートなど。リープフロッグ型の発展で一足飛びにスマホが普及しているタンザニアの現状や、一つのあかりが灯ることの喜び、顔の見えるコーヒー事業、日本の太陽光パネルの20年問題(固定価格買取制度)もご縁がつながればソリューションも見つかるかもしれないというお話などなど、ハッとさせられることがたくさん。
せいこうさんがなぜ、みんな電力の「押しかけ課長」となったのかなど、アーティスト電力の年表を見ながら創業の志、きっかけから今に至る「歴史」を辿っていくと目指す方向も見えてきて目うろこポロポロでした。
LIVE from the Office ロゴ入りTを着たせいこうさん。墨田区の小さな老舗「アシダニット」がオーガニックコットンを使い制作工程でもCO2排出ゼロで作った環境負荷をかけないTシャツ。
そもそも発電所はなぜ選ぶことができるのかなど、電力の仕組みの勉強も。日本の再生可能エネルギーの「FIT制度」については勉強不足で知らないことがいろいろ。。火力発電で使われるLPGガスの高騰によって、関係のない、むしろ今こそシフトが進むはずの再生可能エネルギーの価格まで上げられてしまう難しい問題も今起きています。複雑です。

1周年祭に参加してみてわかったのは、アーティスト電力を選んだ肝心の自分自身が、従来の大手電力会社から電気を買っていた時の意識から実はあまりアップデートしていなかったことでした。『再生可能な自然エネルギーがいい』とか『中央集権的なメガ発電ではなく自律分散型であるべきだ』などと自分なりに考えていたけれど、それは頭の中のこと。カラダには『電力は上から流れてきたものを黙って使う』受け身の体験が染み付いています。以前、みんな電力の企画で電力生産者さんのレポートをオンラインで聞いたりもしていたけれど、あくまで自分は傍で匿名で拝聴する立場という感覚でした。

いただいたお土産の中から。ジャンケンゲームでアシダニットのエコTもいただきました!! 
ありがとうございます。シェーッ

でも、自分も半分マスクながら “顔を見せて” 、せいこうさんとみんな電力のスタッフの方々から直にお話を聞いて、私たちユーザー(ファン)のアイディアもお互いに聞いていると、電力が双方向に流れているような、今まで頭の中にあったいくつかの点と点がつながる感覚、意識の“通電⚡️” のような感覚がありました。エネルギーをつくる、送る、使うの関係の中にも「お互い様」の気持ちがあってもいいのでは、(もしかしたらこういうことがコモンズにつながるのかな ??)と思ったり…

私たちの使っている電気、いとうせいこう発電所の電力は今、福島県二本松のおばあちゃまの畑で作られているそうです。コロナ禍でずっと先延ばしになっていたせいこうさんの訪問も近々叶うと聞いて、とてもうれしくなりました。これからも楽しみにしています。

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