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【里山で地域資源を活かした小商いに挑戦する”シトラスピリッツ隊” 募集!! -後編- 】

南さつま市では津貫校区にて地域おこし協力隊(シトラスピリッツ隊 以下:協力隊)を1名募集します。

後編では、受入地域住民の皆さんの人柄や想いに触れていきます。

津貫校区元気づくり委員会会長・新澤和郎さん、津貫地区公民館・主事末永愛さんにお話を伺いました。

前編はこちらから。
募集詳細はこちらから。


1<受入地域について:津貫校区>

遣唐使船が盛んな奈良・平安時代より、日本三津の一つと謳われた「坊津(南さつま市)」に貫けるという意味で「津貫」と呼ばれるようになりました。山に囲まれた典型的盆地で、平野部は狭いながらも水にあふれ稲・作物に適しています。特産である「みかん」も温暖な気候と山の傾斜地を有効利用したものと言われています。また明治以降、アメリカ・ブラジルへの移民が多かったものの、新たな産業として焼酎製造を開始し、今ではウィスキー蒸溜所も併設する企業が拠点を構えているエリアでもあります。

写真提供:南さつま市   津貫校区で栽培しているブランド金柑の春姫のハウス
津貫校区のシンボルとなっている看板
津貫校区元気づくり委員会のメンバーにより象も特産品のみかん色で鮮やかに

南さつま市津貫校区は人口減少などによりブランド金柑といった産業の担い手不足が課題となっています。その状況を打破する一手として、地域組織である『津貫校区元気づくり委員会』と連携を図りながら、移住者の新たな視点で津貫の地域資源を活かした小商いに挑戦し、任期後も継続して事業収入が得られる状態を目指していただきます。

廃校になった旧津貫小の校庭に津貫校区元気づくり委員会メンバーにてベンチづくりも行った
津貫校区にある寳聖寺には地域のシンボルとなっている チベット仏塔がある
活動拠点となる津貫地区公民館

2<受入地域住民インタビュー・津貫校区元気づくり委員会 会長 新澤和郎さん>

津貫校区元気づくり委員会 会長 新澤和郎さん

協調性が根付いた地域で

(Q)津貫で生まれ育った?
新澤:1950年にこの津貫で生まれ、高校を卒業後に県外へ就職し、数年後にUターンしました。津貫に戻ってからは青年団や消防団の活動を通して、今の私の在り方や生き方に繋がる時間を過ごせました。その中でも今でも続けているのは漫才活動です。気心の知れた青年団の後輩と「蔵多山 のぼる・くだる」という名前で50年間続けています。私たちの何気ない言葉で周囲が笑顔になる光景を見るたびにやりがいを感じますし、地域において人との触れ合いが何より大事だと学ぶことができました。

(Q)津貫ではどんなご活動を?
新澤:
私は津貫校区元気づくり委員会の会長の役職を担っています。地域の課題を仲間と一緒に解決策を探りながら活動するのですが、地域の皆さんは「よし!すっど!(※鹿児島弁で「やるぞ!」という意味)」と、積極的にサポートしてくれるんです。それは、元気づくり委員会の活動関係なく、でして。何かしら案が出れば、否定せずにお互いの価値観を尊重しながらアイデアを出してくれます。そんな土壌が根付いている地域で暮らせていることに誇りを感じています。

(Q)津貫でのオススメの過ごし方は?
新澤:
津貫は四方を山に囲まれていて緑が豊かです。小鳥のさえずりと小川のせせらぎを聴いて過ごすだけでも十分贅沢です。地域には焼酎やウイスキーを製造している会社さんもあるので、そこで造ったお酒を片手に夜は晩酌だったり、地域の人たちと交流を深めるのはオススメです。私は妻が作ってくれたおつまみと一緒に焼酎を楽しんでいます。

インタビューは新澤さんの母校である旧津貫小にて行った 在学中にあった木が今でも残っており、当時の思い出を語ってくれた

一人の住民として、気軽に接してほしい

(Q)津貫の課題は?
新澤:
どこも直面している課題ですが、津貫地区も人口減少が著しいです。それを、この土地に住んでいる私たちがいかに向き合っていくか、アクションしていくか。そこが大事だと思います。津貫は国道も通っていますし、坊津にも通じる中間地点でもあるんです。昔から残っている伝統産業や地理を活かし、どこの地域にも引けをとらない何かを生み出したい。その気持ちは大事にしたいです。その先に津貫に住む誰もが「ここに住んでよかった」と思える土壌を作っていきたいです。

(Q)協力隊に対してアドバイスは?
新澤:
津貫には4つの集落があります。活動を1つの集落に絞るのではなく、4つの集落を回りながら一人でも多くの住民と話をしてほしいです。それが結果として、信頼関係の構築もですが、協力隊の方の能力を活かしつつ、任期後の仕事づくりや暮らしづくりに繋がっていくのではないかと思っています。協力隊も一人の住民です。挑戦する気持ちは持ちつつも、ゆるくあってほしい。大丈夫、地域の皆が見守っているから!

(Q)協力隊に対してできるサポート体制は?
新澤:
常に相談できる体制は整っています。ただ、問題が大きくなる前にほんの小さな段階でも相談してほしいです。病気と同じで、気がついたら手がつけなくなるパターンもあり得ます。些細なことでも構いません。それがきっと安心して業務に望めることに繋がります。さらにいうと、地域の皆さんの交流を通して、自分の想いを発信してほしいです。そうすることで、協力隊の考えも伝わり、私たち地域側もサポートできることも増えてくると思います。この地で一緒に目標に向かって、地道に活動していきましょう。

3<受入地域住民インタビュー:津貫地区公民館 主事 末永愛さん>

津貫地区公民館 主事 末永愛さん

暮らしも仕事も、地域に支えられながら

(Q)津貫に移住した背景は?
末永:
結婚を機に夫の故郷である津貫に移住しました。移住後、一番驚いたのは、地域を歩いていると住民の皆さんが気軽に声をかけてくれたことでした。夫の親族の名前を出すと「末永さんちの奥さんね!?」とすぐに私のことを覚えてもらえたのは嬉しかったです。たまに鹿児島弁がわからなくて、コミュニケーションに戸惑ったこともありますが(笑)。子供が二人いるのですが、よく地域内で遊んでいます。すると、子供たちにも優しく声かけしてくれるので「あ、見守ってもらっている…」と感じ、安心して子育てができる環境で日々過ごしていると実感しています。

(Q)津貫の魅力は?
末永:
津貫の皆さんはとにかく元気なんです!年齢を聞くと「意外に○○歳なんだ」と思うことも多くて。それぐらい若々しく見えますし、体も健康で、気持ちも前向きな方ばかりなんです。アイデアが一つでも出ると「じゃ、それやろうよ!」と背中を押してくれます。否定せずに「何かできることがあれば言ってよ」と優しい声をかけてくれるので、小さなことから挑戦をしやすい土壌であるのが津貫の魅力だと思います。

(Q)津貫地区公民館ではどんなお仕事を?
末永:
今年4月から主事として津貫地区公民館に勤務しています。基本的には事務作業や施設利用の調整、行政とのやりとりが主な仕事です。まだ4ヶ月しか経っていないのでわからないことが多いです(笑)。たとえば、ある事象が発生した場合に、誰に聞けばいいのかわからないこともあります。そんな時、地域の方に聞けば「愛さん、まだ主事になったばかりだもんね」「これは〜〜さんに聞けばわかるよ」と丁寧に教えてくれます。暮らしもですが、仕事でも地域の皆さんに支えられていると実感する日々です。

津貫地区公民館にて 業務中の様子

挑戦しやすい土壌で、みんなで一緒に

(Q)津貫校区での楽しかった思い出は?
末永:
新型コロナウイルスの影響で人との接触が厳しくなり、今まで当たり前だった地域行事の中止が続きました。そんな時、地域のママ友4人で子供たちを対象にした宝探しを旧津貫小で企画しました。参加者を募っていると、口コミで広がり100人ぐらい集まったんです。宝を隠す大人も、宝を探す子供も楽しめたイベントになったので、また開催できないか模索しています。私は学生時代に文化祭などで企画するのが好きなタイプだったので、協力隊の方と何か一緒にできたら嬉しいです。

(Q)協力隊に対してサポートできることは?
末永:
私は同じ建物内で勤務しているので、いつでも話し相手になれます。技術的な面は難しいですが、地域に関する情報なら教えることができます。「誰に聞けば、解決するか」といった業務的なところだったり「その症状なら●●病院だよ」「ご飯なら、あのお店がいいよ」とか、プライベートな部分も。移住して10年ちょっと経つのですが、まだまだ私自身、わからないことが多いです。逆に、面白い情報があったらシェアし合って、楽しく過ごせたらと思います。

(Q)地域おこし協力隊に対してアドバイスは?
末永:
地域の皆さんの輪に入っていくこと。そこから、色々と道が拓けてくると思います。私自身、移住後に婦人会(お子さんを出産する前)に入ったのですが、たくさんのことを教えてもらい、地域に馴染むことができました。「やればいいじゃん!」のスタンスの方が多いので、何かするにもハードルは高くありません。まずは、小さなこと一つでも一緒に何か成し遂げることで、信頼関係や連帯感が深まっていくと思います。

津貫地区の皆さんは募集企画におけるワークショップの際に「どうすれば、協力隊が気持ちよく津貫で過ごせるか?」「任期後のことも考えて、業務内容を考えないと!」といった協力隊を思いやる前向きな言葉が常に飛び交っていました。
「やればいいじゃん!!」精神が根付いた津貫校区で地域おこし協力隊として活動されたい方の応募をお待ちしています。不明な点があれば、小さなことからでも気軽にお問い合わせください。

前編はこちら
募集詳細はこちら

4<応募方法について>

以下のURL(e申請)からお願いいたします。

https://shinsei.pref.kagoshima.jp/SksJuminWeb/EntryForm?id=hWJnINgh

インタビュー・撮影・執筆:上 泰寿(ケアの編集者)
取材サポート: 南さつま市総合政策課 まちづくり推進係

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お問い合わせ
ご質問等は下記へお問い合わせください
南さつま市総合政策課 まちづくり推進係 担当:北
電話番号:0993-76-1507
メール: e_machi@city.minamisatsuma.lg.jp


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