能登半島地震における性犯罪の注意喚起の在り方について

能登半島地震に被災されました方にはあらためてお見舞い申し上げます。

地震が起きてからなのだが、上記のようなツイートのように性犯罪を注意喚起する際に、男性全般を悪と断じるような非常に差別的なツイートを展開するアカウントの発言が出始めている。

犯罪に対する注意喚起というのだが、単刀直入に言うがこういった発言は差別扇動であり、本来なら事実と確認されるまでは慎重に扱わなければならない。

もちろん、実際に犯罪が発生したからと言って安易にネット上で取り上げられている個別事例の告発を疑わない、差別的注意喚起が認められるわけではない。

デマに対しては当然のごとく対応されていることを忘れないでほしい。東日本大震災の外国人の犯罪件数も大きな変化はないにもかかわらず噂を信じている人が8割以上もいたという研究がある。

それでも下記のように対応されるのが常識なのだ。

本来なら外国人と同じような扱いをするべきであり、現実にも東日本大震災及び阪神淡路大震災のときも、突出して強制性交(強姦)が発生したという警察からの報告はない。

しかし、性犯罪になるとあまりに扱いの乖離がある。

しかも、そのレベルは常軌を逸していることから、確実に問題にしないといけない。というレベルでだ。

どのような問題があるのかを端的にまとめると下記のものが挙げられよう

  • 本来なら真偽不明の事案であり、デマに分類されるものも真実かのように扱われる

  • 男性全体に対する性役割や憎悪扇動の強化につながるような要求、発言がではじめる(男性だから~~しろ、男性は○○であるので隔離すべきなど)

  • 事実認定すらされていない情報を基に、無用なリソースを割く結果となる

  • 女性専用空間のような隔離措置といった外国人などに要求できないものを事実として要求・実現されている

特にデマに対する指摘に関しては、セカンドレイプ論や災害時の冷静な判断のできなさ、感情的な処罰感情の高ぶりにより、容易に否定することもままならなくなっていく。

その力は平時ですら起こるほど強力であり、NHKの報道では阪神淡路大震災のデマに関して史実を報道しないだけではなく、まるで不当な物言いをされたかのように扱われてしまったのだ。

「バッシングされた時は本当にショックで、震えが止まりませんでした・・・。『被災地でレイプがあったと いうことが真実ならば、その情報を全国に流したことはセカンドレイプになる』と書かれているものもあったんです。声をあげることが被害者を傷つけることになるのかと、混乱しました。とても怖くなって、その後 長い間、性暴力について語ることはできませんでした。」(正井さん)

災害時 避難所における性被害 東日本大震災における被災地の声 - 性暴力を考える - NHK みんなでプラス

下手に批判をすればこちらが悪人とされるだろう。もちろん阪神淡路大震災の件は、調査した記者は真摯な報道姿勢で調査しており、何も性犯罪の告発を妨害する意図はないことは付け加えておく。

また、今起こっている話において、作り話とわかりそうなレベルでも、かなりのいいね数を獲得するくらいには広まりを見せている。

この程度ならまだいいのだが、実際に各自治体や現地で女性専用施設を作るという分離措置をとるのだから、もはや救いようがない。下記noteにもその一部を掲載しているので、参考にしてもらうといいだろう。

こういったすべてにおいて、従来はデマで処理されることも、施策として取られるべきでもないこともすべて起こるから恐怖なのだ。

これらをしっているからこそ、意地でも反撃しないといけないのだが、そんなことも知らないで情報を拡散し、ヘイトしても開き直っているから怒っている。便乗して男性ヘイトをするツイートなども大量に誘発しているが、そんなものもそっちのけだろう。

この際だからはっきりというが、君たちのやっていることは単にデマの扇動だけではなく、ヘイトスピーチやヘイトクライムであり、唾棄すべき行為である。これらを理解もしないくせに善人だと信じて行動するのを止めろ。


追記

呼びかけるのならこの程度で十分です。参考にしてください。

その他参考


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