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キタニタツヤ"素敵なしゅうまつを!"とモキュメンタリーホラー


キタニタツヤの素敵なしゅうまつを!のmvを初めて観たときは衝撃を受けた. 

家族みんなで男の子の誕生日を祝うという幸せなホームビデオが流れてくるので油断していると 段々と様子がおかしくなってゆく. なんの前情報も無しに観てしまうとかなりショックを受ける. こんな不穏なものをmvにして良いのか?

改めて見返すとほのぼのしているように見えるシーンのなかにもおかしなところがたくさんある. 大量の鏡とそこに映り込む知らない子供 勝手に開いているドアなど違和感や気持ち悪さがちりばめられていて完全にホラーだった… 



フィクションをまるでドキュメンタリーのようにみせるホラー作品をフェイクドキュメンタリーホラーとかモキュメンタリーホラーと呼ぶらしい.  小説新潮2024年8月号の座談会のコーナーを読んでいて知った. 

この座談会に参加している大森時生さん 梨さん そして座談会のなかで名前が挙がっている寺内康太郎さんは素敵なしゅうまつを!のmv制作スタッフだった.

寺内康太郎さんがmv制作に関わっていることを知らないまま フェイクドキュメンタリーQを好んで視聴していたのだが キタニタツヤのmvにしてもQにしても わかりやすく幽霊が出てきたり血が流れたりするのではなく 正体がハッキリと明かされない恐怖をじわじわと感じるのがいい.  ホラー好きなくせにあからさまに幽霊が出てくる映像は1人で観たくないし スプラッターやグロいのもちょっと苦手…なわがままなわたしにとって モキュメンタリーホラーというは"ちょうどいい" ところにあってホラー欲を満たしてくれて助かる. 

キタニタツヤとモキュメンタリーホラー すきなものとすきなものの繋がりを知ったのは偶然で そういう瞬間はとてもたのしい.



※閲覧注意
 





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