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先生たちはわるくない、システムにエラーがあるんだ【情熱の火を消さないために】

おはようございます。”おこめさん”です。


学校にはさまざまな先生がいます。


誰が見ても熱心に子どもたちのために働いている先生もいれば、そうでない先生もいます。


でも、どの先生もはじめはみんな情熱をもって教壇にたっていたと思うのです。


今はやる気のないように見える先生も、若いときは、情熱をもって教育に携わっていたと思うのです。


いつしかその情熱も失われ、ただ、公務員という立場に甘んじてしまっているのだと思います。


今日はそのような状況になってしまう原因であるシステムエラーについて考えてみようと思います。

題して先生は悪くない、システムが悪い です。


ここに書くことで何かが変わるってわけではないのですが、一意見として見てもらえれば幸いです。(多くの人にとっては退屈な話になるかと思いますが自分の中で整理しておきたかったのです。。)

おこめさん→現在育休中の2児のパパ。教員10年目。2021年4月に独立し、オンライン塾を開校予定。


現状

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さきほども書いたように、現場にはたくさんの先生方がいます。

子どもたちのためにさまざまな取組を情熱をもって推進する先生や

仕事をもっと効率化して子どものために使える時間を生み出そうとする前向きな先生

教育に対する熱が冷めてしまい、ただ楽にしていたいって先生もいます


でもこれってその先生個人の問題ではないと思うのです。そうなってしまう先生が一人や二人ではないからです。

そして、どんな先生にも 子どもたちのために!という熱い情熱はあったはずです。(もしくは今もあるけど、その火が消えかかっている)

これらは先生個人の情熱というモチベーションに頼るだけ頼り、それを維持できないようなシステム自体にエラーがあるのだと思います。


3つのシステムエラー

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不公平感のある給料システム
これははたらく上で給料は非常に大切な部分です。

どれだけ熱心に仕事に取り組んでも給料はあがらない
同じ仕事をやっているの別の先生が自分の2倍近くの給料をもらっている

こんな場面に遭遇すると

どれだけやっても反映されないのなら、コスパよく楽に働こう

そうなる人が出てくるのは仕方のないことです。

もちろん給料がすべてではありません。

だけど最低限の不公平さが取り払われないことに不満を持つ先生は多いと思います。


何をしたかより、どれくらい長く勤めたかを基準にされるのであれば、長く勤めるためにどうやって辛い仕事から逃れるか、そういうことに目が向くようになっていきます。

現在、評価システムがあるとはいえ納得感を持てるものにはなっていません。(とはいえ管理職が悪いという話ではなく、システムの根本が悪いという話です)


目標が定まっていない学校運営
そもそもの大前提としての学校の目標が定まっていません。あるにはありますが、それはもともと決まっているもの、先生たちみんなで議論して決めたものではないものです。

おしつけられた目標に向かって一つになれるほど簡単なものではありません。

これがないゆえに会議ではさまざまな思想や経験をもった先生方が思い思いに発言し、議論に収集がつきません。

最後は「持ち帰ります」といって再度分掌で話し合い、もう一度押し通す。

無理やり感のある形できまっていきます。


自律性が損なわれる
ここは小学校と多少違う点かもしれませんが、中学校では一人の担任で独立してなんでもやってみるというのが難しいです。

とくにクラスが多い場合(7クラスなど)だと1クラスの勝手で他のクラスが振り回されることになるので。

そうなるとなかなか自分がしたいことがしにくいという状況がうまれます。

学年独自に目標を掲げ運営できている学年は、それでもその目標に照らし合わせた議論の末、全クラスでの実施に至る場合もありますが、そうでない学年の場合は、自分がやりたいことができない、最低限やれと言われたことだけをやっている、という状況に陥ります。

なんで自分は先生やっているだっけ。
目の前の子どもたちのことが見えづらくなってしまう瞬間はこういうときにでてきたりします。

それでも、他の職種に比べたら自律性は保たれている方なのかもしれませんが。


子どもたちの未来のために

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結論、今の教育システムに必要なものは
目標を明確に定め、自律性を重んじ、適切な評価による給料システム
だと思います。

順に説明します。


最近読んだ本の中にモチベーション3.0があります。

この本は人のモチベーションには人類史において大きく3つの段階がある、と書かれています。

モチベーション1.0は、原始時代に空腹を満たしたり生殖などの生存本能に基づくもの。(それらが満たされたらそれだけで満足)

モチベーション2.0は、工業社会、サラリーマン社会でアメ(報酬)とムチ(罰)によって仕事に駆り立てられるようなもの。(これをしたらこれだけ報酬があるし、これをしなかったら罰がある)

モチベーション3.0は、内なる動機に基づくというもの。(いわゆる人間が本来から備わっている、うまくなりたい、やってみたい)


多くの会社で導入されているモチベーション2.0のシステムには大きな欠陥があることがさまざまな研究でわかってきています。

アメとムチによって駆り立てられるモチベーションは、報酬に依存性がある、視野が狭くなり豊かな発想がうまれにくい、短絡的なものの見方をうむなどの弊害です。(Googleなどが取り入れている20%ルールはこの欠陥から抜け出す施策の一つです)


そして本来学校の先生は内なる動機(モチベーション3.0)によって熱意持ってはたらける仕事だと思います。

だけど、当初もっていたこのモチベーションが失われてしまっていくこと自体がエラーだと思うのです。


このモチベーション3.0が機能するためには3つの要素と適切な報酬設計が必要だといいます。

3つの要素とは
①自律性
②熟達
③目的

②の熟達とは、その仕事をすればするほど、自分ができることが増えたり、自分自身への達成感が増すというもので、これについては先生という仕事自体にもともと備わっている要素です。

先生が生き生きと本来の内発的動機をもとに仕事に取り組むためには残り①と③が大切になるということです。

上記の通り、この2点が損なわれている限り、なかなかこの状況を変えることは難しいのかもしれません。


さらに報酬です。

①内外ともに公平さを重んじる
②平均より高い報酬
③複雑な評価指標

①内外ともに公平さを重んじる
これは仕事内容の質によって報酬に差がついていないと誰でも不満をもつものです。
同じ作業をしているのに、給料に大きな差がうまれてしまっている。これではやる気をどんどん削がれてしまいます(大抵の年功序列はこれを促してしまっています)
また、他府県の先生と比べての差も大事になってくるところです。(財源などもあり、一律同じにすることは難しいのですが)

②平均より高い報酬
これは満たされているといえるのかもしれません。ただ長時間の残業時間に適したものにはなっていないので、まずは長時間の残業を減らす取り組みが必須です。

③複雑な評価指標
これは①とも通じる点があり、本当に大切な部分です。年に2回見に来られた授業で、または普段のさまざまな仕事の運びを遠くから見るだけで 評価が付けれられていくことに大きな不満をもつ人は多いはず。
さらに学校としての目標が定まっていないので、それぞれが自分なりに頑張り評価につながらないと不満になってしまうという悪循環もある気がします。
(逆に目標が定まっていれば、そこに対しての進捗度合いで図るということが可能になると思います。)

いずれにせよ、今の管理職の仕事内容、と仕事量でこれだけをこなすこと自体がかなり難しいのが現状です。(そして、それらの責任を管理職が持たされていることにも問題があります。本来はもっと大本のシステムをかえないことには難しいものであるはずなのに。)


まとめると

目標を明確に定め、自律性を重んじ、適切な評価による給料システム

が必要。

これらを満たしたときに先生方がもつ本来のモチベーションが維持でき、より高い教育を施せるようになるのだと思います。

ただし、一企業に導入することさえ難しいモチベーション3.0を基盤としたシステムを日本全体の学校運営のシステムに取り入れることには大きな困難があり現実的ではないのかもしれません。


おわりに

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今日は書いていてあまりパッとしない結論になってしまった気がします。

なにせあまりにも抱えている問題が大きすぎてそりゃあ
「情熱をもった若者に先生になってもらおう!」

という短絡的な解決策に走りたくなるのも無理はないなと感じました。
(もちろん、情熱をもった若者は必要ですが、その情熱を維持出来るシステムに手をつけられないでいる)


それでもいつか、根本的な見直しの機会がやってくるのだと思います。

そのとき、(役に立つのかわかりませんが)自分が持つありったけを公教育に役立てたいと思うのでした。

それまでに学校内では経験できないたくさんの経験を積み、自分を高めていきます。



今日もここまで読んでくださってありがとうございました。(本当にここまで読んでくださった方がいることに感謝です)


そして、いつも スキ いいね フォロー ありがとうございます。


これからもどうぞよろしくお願いします。


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