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【里父日記】アタッチメント(愛着)
先日の研修のテーマが『アタッチメント形成』についてだった。
”アタッチメント”とは愛着の事です。
講師の方が
「あえて、”愛着”ではなく”アタッチメント”と言う理由」を
冒頭で話されていた。
理由の前に、研修の内容を要約すると
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幼少期の愛着形成期に問題が有ると、成長過程でいろんな問題が生じやすくなり、社会に適合する事が難しくなるケースが多い。
愛着形成の修正は難しいので、個性と考えどう社会で生き抜くかを子どもと一緒に考えなければいけない。
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という話だった。
では、上記にあげた『なぜ あえて”アタッチメント”と横文字をつかうのか?』について、正直目からウロコでした。
解 【アタッチメントとはシステムを指す】
人間や動物が、特定の養育者に愛着を持つ事は生存本能である。
そうする事で、結果として生存率を上げる事に成功した仕組みであり、
産まれたばかりの赤ちゃんがアタッチメント形成のプロセスを踏むことは、社会に適合する為に必要なシステム(発育の仕組み)なのだ。
システム=仕組みなので、どこのエラーがどんな異常が発生リスクを伴うか
という研究も行われている。つまり、問題には原因が有る可能性が高い。
つまり予測と対策を立てる事がある程度できる。
これを『愛』という漢字で表現してしまうと、感情を伴った抽象的な話になってしまいがちになる、例えば
「愛情が足りなかった」「愛着を持てない」「親に愛されなかった」
これは共感は出来ても解決には結び付きにくい。
ネグレクトや虐待などで保護された子どもは、さまざまな問題を抱えるケースが多い、そして一般家庭の専門家ではない人間が行うのが里親家庭の難しいところなのだと再確認。
『子育ては愛情をもって・・・』
愛情をもって接しても解決、改善しない場合、どうすれば良いのか?
『アタッチメント』を理解する事で、まだ出来る事が有るかもしれない、そう思えるとても有意義な講義でした。