ゲームチェンジャーになりそうなデジタル機器

個人的には、スマートグラスを実現するための要素技術のほうが、今後のゲームチェンジャーになり得ると考えている。
すなわち、『メガネ型のAR用ディスプレイ』の実用化である。
メガネのフレーム部分に骨伝導式のイヤホンマイクとカメラを仕込めば、視覚と聴覚の入出力を全てカバーできる。
AppleのVision Proのディスプレイ部分だけを、若干性能を下げて一般的なメガネの形とサイズに収められるようになれば…という感じ。

スマートフォンなどのデバイス本体は今まで通りに持ち歩き、ワイヤレスイヤホンマイクや外付けキーボードのような『入出力用の周辺機器』という存在にしたほうが応用が効くと思う。
全ての機能をメガネの形に押し込んだ『単体で機能するモバイルデバイスとしてのスマートグラス』を作るよりも安く作れると思うし。

これが、今のワイヤレスイヤホン並みに『当たり前の存在』になったら…。

  • 現在:スマートフォンから通知音が鳴ったら、ポケットやバッグからスマートフォンを取り出して、手に持ってロック解除して画面を見る。

  • 未来:骨伝導イヤホンから通知音が伝わると同時にメガネの視界の隅に視覚的な通知が表示され、ユーザーが音声やジェスチャーで指示したら現実の視野を妨げない形で情報の詳細が目の前に表示される。

今は「画面を大きくしたいが、デバイスの筐体は小さく薄く軽くしたい」という対立するニーズの解決が難題であるわけだが、それが一気に過去のものになってしまうと思う。

なお、「自室などで一人でいる時にゲームやAVコンテンツ視聴のためのVRディスプレイとして使う」という利用法もできそうだが、それはそれ専用の高性能のVRゴーグルを使うほうが満足度が上がりそう。
というか、『メガネ型ARディスプレイ』にその機能を持たせてしまうと、交通安全を大きく脅かす気がする。

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