アニメと実写と原作と

鬼滅の刃の新シーズン制作が決定し、またブームになろうとしている。

自分は原作を読んでいたが脱落してしまった組だ。
序盤の修行で知り合った兄妹が、実は鬼に殺されていたというシーンで号泣してしまってから、これを読み進めるのは身が持たないと思った。
なにより残忍な鬼にも人間だった過去があり、鬼になる所以を背負っているというドラマ性あふれる描写がさらに感情移入をしてしまいそうになる。

いま見ているアニメは「スキップとローファー」だ。
マンガ大賞2020では見事3位を獲得し、今年4月からアニメが放送されている。
元々はマンガを紹介されて読みだしたことで一気にハマり、Amazonでもアニメを配信していることを知って見始めた。
しかし自分は漫画の方が好きだ。
アニメは1話を見終えるのに30分かかるが、漫画は同じ時間で1巻を読み終えてしまうし気に入った場面にすぐに戻れる。
アニメはアニメで良さがあるが、無理に全話見ようとは思わない。
見たいときに見たい話を見るくらいの付き合い方をしている。

実写は実写でいい。

最近、TVerで唐沢寿明版の白い巨塔を配信してくれるようになった。
これまでも定期的にテレビで再放送されていたが、ひさしぶりに、しかもネット配信で見れるようになって嬉しい。
地上波で放送されていたのは小学生の頃で周りにも見ている友人は多く、財前教授なんなん!という話をしていた記憶がある。
ただ家ではドラマを見るという文化がなかったため、図書館から借りた原作を読むことでなんとか友人の話に追いついていたのが懐かしい。
いまあらためて見ると西田敏行のゴリゴリの関西弁とか高畑淳子の嫌味な感じが最高すぎるし、20年前の作品なので今では中堅俳優となった伊藤英明や佐々木蔵之介がめっちゃ若い。

よく人気のマンガや小説の実写化が決まると決まって賛否両論が沸き起こるが、それこそ白い巨塔のように原作が難しい場合は俳優さんの演技でイメージが補完できることがあるので自分はどちらかというと賛成派だ。
なんとなくの映像は読みながら頭の中で思い描けているので、実写化してからあいまいだった部分が補われていく感覚が楽しい。
もちろん好きな作品のイメージが壊されるなどという反対派の言い分も分かる。
「ハリー・ポッター」シリーズの映画は最たる例で、原作があまりに長いため割愛される部分や時系列が修正されている箇所が多く、ほぼ別の作品だと思っている。
映画しか見ていない人に対してマウントを取るつもりは毛頭ないが、原作はもっとおもしろいんやでと思う。

とりあえずみんな何でも原作を読めばいいと思う。
小さい頃に本を読んでいたら「すごいね」と褒められたが、漫画やアニメと同じ娯楽の括りなので何もすごくない。
触れているコンテンツがちょっと違うだけだ。
実写やアニメとは違った発見がある。
活字だからと敬遠せずに楽しんでほしい。


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