私の頭の中の西田敏行
ヤクザ映画が好きだ。
Vシネマのようなものではなく「アウトレイジ」や「孤狼の血」のような一般層向けに作られて、せいぜいPG15指定がつくようなものだ。
分かりやすく言えば、ピエール瀧が何かしら出演しているような映画だ。
あれだけ探偵ナイトスクープで号泣していた西田敏行がアウトレイジにてゴリゴリの関西弁で啖呵を切りまくるヤクザを演じているのを観ると、やっぱ役者ってすごいなってなる。
それはたぶん、華奢で声もか細く自己主張も強く出来ない自分に対するコンプレックスの裏返しかもしれない。
プロレスラーやラッパーが好きなのも、同じ理由だろう。
彼らはみんな、自分の言いたいことを明確に言語化している。
zeebraも、韻を踏もうとか最初は考えなくていいからまずは伝えたいことを考えろと言う。
例えばプロレスラーなら、如何に自分が強いか、如何に相手がしょぼいかを観客に訴えかける。
そしてラップバトルと違って試合が終わればノーサイドということはなく、バックヤードでも舌戦を繰り広げている。
単純に滑舌がよくて声も通るとかということではなく、そこには必死さや熱意が求められる。
そして発信するだけでなく、実際にそれに沿って行動する姿を見せることで説得力が生まれる。
そういったマイクパフォーマンスに定評のあるレスラーは、やはりファンから支持も高い。
観客も「たしかにこいつの言うとおりだ」とならなければついてこない。
先ほど「自己主張が強く出来ない」と書いたが、それ以前に主張したいことが自分にはないと思う。
マイクは持つ機会はあっても、頭が真っ白という状態だ。
緊張しているとかでなく、単純に真っ白なのだ。
zeebraの言うとおり、自分が今どう考えているか、今後どうしたいかをまずは考える。
そして熱量をもって発信する。
そのときは、自分の中の精一杯の西田敏行なりzeebraを頼ろう。
8月20日の孤狼の血の続編の公開が待ち遠しい。
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