思い付きの鶏皮
空腹だからか。
それとも魔が差したのか。
気付けば手に。そしてかごに入っていた鶏皮のパック。
意気揚々と会計を済ませてからハタと気付く。
こいつ、何に使うんだ?
鶏皮で餃子を作るほどの広さはない。
野菜と炒めるにしても肉感は乏しく、メインを張れない。
カリカリに揚げれば美味しいのはわかっていても、手間を考えると二の足を踏む。
茹でて、焼いてと思いを巡らすも、出てくるものはつまみばかり。
調べてみても小皿の一品にはなってもやっぱりメインにはなり得ない。
くぅ……でもこれ量的には結構あるぞ?
刻々と過行く制限時間を前に、火を通すのは間違いないと考え、フライパンを弱火に掛ける。
ぽいっと鶏皮を放り込み、ゆっくり熱を通してレシピを探す。
うん、ないね。もうだめだね。
そうして出来上がったのは――
・鶏皮炙りポン酢
・角切りサツマイモと大根のかにかま卵スープ
・生ハムクリームチーズ
・雑穀ご飯
カリカリに焼いた鶏皮に刻みネギと七味をまぶしてポン酢でいただく。
弾力のある食感が残っている部分もあって、まさに美味。
だが、つまみである。
添えた生ハムも、どう考えてもつまみである。
唯一の癒しがこのスープではあるが……うん、具を入れ過ぎたよね。
もはや鍋と言っても過言ではないほどのボリュームでした。
そしてこのメニュー。
生ハムが超絶塩分を演出しておるのです。
食後に胸やけしてるのかと気持ち悪さを感じてたけど、単純に塩分過多でしょうね。
やばいやばい。
みかんを食べて補給しましたよ。
ちなみにこちらは鶏皮炒めてたらわんさか出てきた鶏由(チーユ)です。
副産物ですが、めちゃくちゃ綺麗な色してるだろ?
勿体ないから何かにいれてやりますよ!