雑考・日記・メモ「Horst Jansen の事」
Horst Jansen の事
Horst Jansen の魅力には抗えない。と、言いつつも、もしも Jansen 当人が身近にいたならば決して関わらない類の、彼はコミュニティとソーシャルを完全に無視した人物なのですが、事作品に関しては別物。Jansen の作品は、コミュニティとソーシャルの、道徳と倫理を、たやすくはみ出していく危うさがある。それは災害のような危うさであり魅力でもある。それを体現した作品を生み出す Jansen は、「画狂人」を自負した北斎を尊敬していただけはある。創造とはしかしきっとこういうものなのだ。しかしやはり「コミュニティでソーシャルな私」としては決してこの領域には近寄りたくはない、何故ならばそれは道徳と倫理を蹂躙していく圧倒的な災害に等しい危うさがあるから。しかし創造とはきっと「そういいうものでもあるはず」なのだ。この狭間に在って、だから私は純粋素朴に善い者にはなれそうにない。
2022年4月 岡村正敏
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