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【知床から箱庭の島へ11】歴史学習会

『歴史学習会』を文化会館内で行う。
斜古丹地区の住民の方たちも集まってくれ、訪問団の大学生のみなさんが楽しく演奏などもしてくれた。
そんな楽しい有意義な学習会ではありましたが、ここでの、肝心な部分を少し書き残していきます。

この場で、日本側からは「北方領土は日本固有の領土である」と主張がなされました。
ロシア側からは、学校の先生が、公式見解ですと前置きした上で、4000年前の北方民族の居住遺跡などが考古学的にも見つけられていること、黄金探検時代のこと、千島アイヌのこと、日本の江戸時代の藩の設置など当時の北海道の管轄状況、そして、その後の日ソ(日ロ)の各条約や声明など細かな報告がなされました。

1875年の樺太千島交換条約までの歴史的な認識は、そんなに違っていないんだなあ、と当たり前にも感心しました。 ただ、気になった点を通訳の方に確認すると、やはり千島も北方領土もみな「kurile(クリル)」と表現しているようです。

●自由意見交換の際、ロシアの若い青年が次のような意見を述べてくれました。
「過去の問題を抱える方たちとは違い、ぼくたちは世界平和や国際交流の視点にたって新しい交流をめざしたい」、と。

日本側のぼくたちからは、結局、「領土問題解決ありき」の姿勢なのですから、対等に意見を述べられませんでした。 発言に限界や規制のある悲しい(難しい)訪問団だなあ、と正直つくづくと思いました。

この日は、穴澗へと戻り、沖で停泊しているコーラルホワイト号まで漁船で運んでいただいて、船内泊。



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